第十話 ページ11
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夢を見た。
私と日輪と月詠が笑っていた。
うっすら目を開けると椅子に座ってDSで遊んでいる神威が視界に入った。
私は、狸寝入りを決め込もうと再び目を閉じる。
「もう起きただろ。出てきなヨ。」
神威にはバレていて大人しく体を起き上がらせる。
すると私との距離を一瞬で詰めた。
「仕事があるって言ったよネ。」
「うん…。」
「なんで俺から離れたの?」
なんで?
よくそんな事が言えたものだ。
勝手に一人で行った癖に。どうせ付いてきてない私に気づいたのは暫くしてからなんでしょ。
「そういう気分になっただけ。」
「プライドが高いのも困り者だな。」
「私はもともとこういう性格なの。」
「構わないさ。ゆっくりと蹂躙してあげるヨ。」
とんっと押し倒され私に覆い被さる神威。
私は彼を見ないよう顔を横に向ける。
痛みは来ない。来るのは快楽だけ。
それならいっそ、全部預けてみようか。
神威の首に腕を回して口づける。
もう彼に対して恥ずかしさも無くなった。
あるのは私の心にぽっかりと空いた穴。
「んっ…。」
全て神威のやりたいように。
身を委ね、私の何もかも差し出す。
これが、私の仕事。何も感じず相手を満足させて終わる事がベスト。
伊達に高級遊女をやってたわけじゃない。
感じていても顔に出さない事も出来る。
今まで彼としてきた時は自分の思うままにしてきたけど、今はそんな気になれない。
それは、彼に大切にされていないと改めて気付かされたから。
「なんで…。」
「え?」
「なんで、そんな顔をするんだよ。」
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ゆる - 面白かったです!!神威可愛いなー(ノ≧▽≦)ノ (2020年5月13日 11時) (レス) id: 647e80459a (このIDを非表示/違反報告)
りなりー - かわいい、カワイイ、カワ(・∀・)イイ!!キュンキュンしました。大好き! (2020年5月1日 1時) (レス) id: 6dff351985 (このIDを非表示/違反報告)
矮俚好 - うわ、うわ、うわ、うわ!(訳:最高!神!とりあえず……最高!)←伝われ(願望) (2018年1月11日 20時) (レス) id: a1d4539828 (このIDを非表示/違反報告)
雪兎(プロフ) - 面白かったよ、これからも頑張ってねー。(/・ω・)/ (2017年8月21日 5時) (レス) id: dd49ad89fc (このIDを非表示/違反報告)
汎用うさぎ(プロフ) - いちごミルクさん» 読んでいただき、ありがとうございました! (2017年8月3日 10時) (レス) id: 8e8f377fcc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:汎用うさぎ | 作成日時:2017年5月10日 22時