【ダイヤのＡ】私のこと、忘れるくらい幸せになって…

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ー貴方sideー

今は午後の部活も終わり、ボールを片付けてるときだった。


『これを倉庫にしまったら終わりでいいかな？』


昨日たくさん考えたおかげでいろいろ気持ちも整理できた。

御幸先輩は相変わらず優しくて“お兄ちゃんみたい”だった


そんなことを考えながら帰りの支度をしてると、タオルをベンチに置いてきてしまったことを思い出した。

めんどくさいけど…とりにいかなきゃなぁ…

もしかしたら御幸先輩いるかもしれないし！

なんて、好きでもないのに思っていいのだろうか…

ちょっと“お兄ちゃん”が恋しくなっただけだから！



？「あれ…Aじゃん。なにやってんの？」

ベンチに着いた時、一瞬御幸先輩かもなんて期待した。
……重症か私は…

暗くてよく見えないけど、この声はきっと…

『倉持先輩こそ、どうしたんですか？』

倉持「ちょっと忘れ物してなー」

『同じです。あれ…？』


そこにはバッティング用の手袋が落ちてた。

『これって倉持先輩のですか？』

倉持「いや、オレのはあるぞ。
うーん…たぶんそれ御幸のだな…」

『ッ…』

“御幸”という言葉に反応してしまいまし情けない…


倉持「お前妹なんだから責任持って届けてあげろよ(ヒャハ」

『はぇ？
ってか女子が青心寮入っていいんですか…？」

倉持「知らねぇよ。多分いいんじゃん？」

『いやダメだと思います』

倉持「いいから持ってけよ！
オレは今日格ゲーで忙しいんだ！
じゃあな！ヒャハハー」

『ってちょっと！あ…』

行ってしまった…


いくらマネージャーといえど、男子寮に行っていいの？！

確かにミーティングとかで一回？食堂に入ったことはあるけど、それは部活内での出来事であって…


『部屋に入っていいものなのか…？』


ああああああ！！！！！
もうめんどくさい！

こうなったらバレないように行ってやる！
やってやんよ！！！！

手袋忘れた御幸先輩が悪い！


そんなことブツブツと考えながら歩いていると、あっという間に“御幸”と書いてある部屋の前に来ていた。


フゥーっと深呼吸してノックする。

『失礼します。御幸先輩に用があってきました。』

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