君への愛唄 part2

愛唄58 ページ28

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−トキヤside−


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ート「え？」


あ「トキヤ君がドナーなんて、ダメです。」


Aの言葉に思わず目を見開く。


ト「どうして...」


あ「だって、いくらドナーになるからってトキヤ君にも負担がかかる。
そんなの、私...
トキヤ君が傷つくなんて。」


A...君と言う人は...


君が一番苦しいはずなのに、他人を気にして...


ト「私なら大丈夫です、A。」


あ「トキヤ君...」


ト「負担がかかると言っても、入院して休めばすぐに良くなります。
私は、Aを助けたい。Aに生きていてほしい。
そのために私はなんだってする。そう決めたんです。」


あ「...」


ト「...Aの、ドナーになってもいいですか？」


あ「...ありがとう、トキヤ君。」


Aは私を見つめて涙を流し、微笑む。


私はAの頰に伝う涙をそっと指で拭った。


「決まりだね。じゃあ、Aさん。明日は検診をして、問題がなければ明後日から抗がん剤治療開始だ。
それでいいね？」


あ「...はい！よろしくお願いします。」


ト「...一緒に、頑張りましょう？A。」


あ「...はい。」


Aに微笑みかけると、Aは笑顔を返してくれた。


必ず、Aを助けてみせる。



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