君への愛唄 part2

愛唄49 ページ19

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−Aside−


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―ガラガラ


ト「A。」


あ「トキヤ君!」


トキヤ君が入ってくると、私は慌てて目をこする。


あ「もう、仕事が終わったんだね...」


ト「ええ...なので早く来ました。」


あ「...ごめんなさい、迷惑をかけて。」


ト「いいえ...君のためなら、どこへでも向かいますよ。」


あ「...トキヤ君。」


私がトキヤ君を見ると、トキヤ君は優しい笑みを向けてくれる。


...私、きっとダメかもしれないのに...


ト「...A、大切な話があります。」


あ「...」


ト「...先生に君の病気について聞いたんです。君は...」


あ「...白血病、なんですよね？私...」


ト「...知っていたんですね。」


あ「聞かなくてもわかります...お母さんも同じ病気で亡くなったから...」


ト「...」


あ「...きっと、私の病気は治らない。」


ト「...A。」


あ「だから...治療も嫌。抗がん剤治療なんて...お母さんもきっと苦しんでた...そんなの...
死ぬかもしれないのに...そんな苦しい思いして治療なんて...」


ト「何を...何を言ってるんです!!君は死なない!」


あ「きっと死ぬんです!もう、私は...」


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―え...？


唇に触れる柔らかいもの。


気づくと私の唇は、トキヤ君の唇に触れていた。



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