【悪夢の白昼.壱】 ページ5
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そしてソレはやって来た。
身体中に現れた気味の悪い手形のアザは、ポートマフィアなら誰もが恐れる。
だからこそ、
Qの異能が発動する前に、
手形が現れたものは自ら縄にかかった。
『これでポートマフィアないの混乱は起こらない。
あとは、民間人のパニックを治めるだけ。
それも
部下達に持たせた獲物で十分収束するはずです。
スタンガンにしろ、
麻酔銃にしろ殺傷能力は微弱でも意識を奪うには十分ですから』
「これも、お前と首領の筋書き通りってわけか……」
『はい』
「ならコレは……、
______お前が今、拘束されてるのも筋書き通りってわけか?」
『………、』
ゆらりと笑って目を伏せる。
たしかに私は今、
独房で両手両足のみならず全身をありとあらゆる手段で拘束されていた。
講師の向こう側で中原さんは地の果ての底よりも低い声を出私に問いかける。
「……少なくとも俺が見てるところではずっと引きこもってたはずだ。
外に出なければ、そのアザはでてこねぇ。
お前いつ外に出た」
血走る目には確かな怒りが見れとれた。
……中原さんはQの恐ろしさを知っている。
Qの異能が猛威を振るったのは太宰さんがまだポートマフィアが最後。
私がまだ、日の下で暮らしていた時期でその時の恐怖なんて私には知る由がなくて。
少しだけ悪いことをしたなぁとおもった。
『……探し物をしに、すこし外へ出ました。』
「例の王サマか?」
『………、』
「まぁ、そこはいい。
問題はお前が発狂したらどうなるかってことだ」
鉄で出来た拘束具。
皮のベルトで身じろぎさえできなくされてなお、足りない。
土佐Aというバケモノを抑えるには、足りない。
けど、まぁ。
『大丈夫ですよ。
たぶん、私にはQの異能が効きませんから』
「どういう事だ」
少し前から感じていた、あの懐かしい気配。
そう感じるのも当たり前だった。
あれは私達よりの生き物。
『Qがなぜ捕まったのか。
その答えは単純に、Qの異能が聴かなかったから。
何故ならすでに、彼は狂っていたから。
失権した幽閉者。
_________古き者ども。
【旧支配者】ハワード・フィリプス・ラヴクラフト
彼も、私と同じバケモノだから』
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【悪夢の白昼 .壱】
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みゆう(プロフ) - めちゃくちゃ面白くて何度も読んでしまいます。更新待っています。頑張ってください。 (2022年8月23日 13時) (レス) @page5 id: 3379df1390 (このIDを非表示/違反報告)
まや(プロフ) - このお話本当に何度読み返しても面白いです!何年経っても更新楽しみに待ってます! (2022年1月18日 1時) (レス) @page5 id: 03f5a06593 (このIDを非表示/違反報告)
えり(プロフ) - 本当に本当にこのお話大好きです!!いつまでも更新待っています!! (2021年12月27日 0時) (レス) @page5 id: f9e43dff41 (このIDを非表示/違反報告)
ありす - 何度読み返しても新鮮な気持ちで読めて面白いです!何年経とうが更新楽しみにしています!頑張ってください! (2020年9月18日 18時) (レス) id: 0cbd250c29 (このIDを非表示/違反報告)
イアデビル(プロフ) - 面白いです!最新頑張ってください!楽しみにしてます!応援してます! (2019年4月30日 6時) (レス) id: ef5404f845 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朱鷺 | 作成日時:2018年6月23日 20時