【文スト】百鬼ノ図と隣人【壱】

【マフィアな隣人．壱】 ページ8

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_____チュチュウ_____




「“お嬢、この前あの中原って奴を家に上げただろ”」


『えっ、なんで知ってるの？』


「“ばぁーか。俺らはいつでもどこでも見てるんだよ”」



ネズミさんから云われた２回目の忠告。

その後長け続けに、何匹もの動物達に言われた。
あいつと関わるな、と。



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ローファをはいて外に出た。
先日、悪酔いしたのか泥酔した中原さんを路上で拾って家に上げた。

それをみていたネズミからの一言が、胸に突き刺さる。




「……何朝っぱらから辛気臭せー顔してんだよ」



『あ、』



珍しい。
いや、初めてじゃないか？
家を出る時間に中原さんに会うのは。



『おはようございます、中原さん。』


「…………。」




上手に笑えたと思ったのに、中原さんは顔をしかめた。


『えっと………、中原さんは出勤ですか？』



「…………。」




うーん。

返事はなし、と。


目をまっすぐ合わせてくる中原さんに、思わず目を背けてしまう。

なんか、居心地わるい。




「………なんかあったのか？」



『えッ？』



「学校………、いや。

其の様子だと俺の事か………。」




『______なっ、何で！』



本当に、この人はエスパーなのだろうか。

人が真剣に悩んで考えて、必死に隠していることを当ててしまう。





「……誰に入れ知恵されたかは気になるが、俺は別に構わねぇよ」



『な、何言ってるんですか』




「俺がマフィアだって事。
知ってただろ？


で、これからも仲良くしていいのか悩んでた」




『うっ………』





自信満々に割れた言葉に、喉をつまらせる。

ここまで、当てられてしまったら隠すことはないじゃないか。






『…………すみません。


友人から教えて貰ったんです。

そういう仕事に就いてて、人をいっぱい殺している人だって。危ない人だから付き合うなって。


私も、_______仲良くするのは良くないって分かっているのに、中原さんが優しいからどうしてもそういう目で見れなくて………。』




「だから構わねぇって。」



『えっ？』



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