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【猫とカラスの闘い.壱】 ページ6

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「にゃ」


『んー。そっか、カラスに負けちゃったんだね』



「にゃにゃぁー」



『えっ?赤茶さん縄張り移動させるの?

………そっか。ここでは会えなくなるんだね』




公園を歩いていると、猫の赤茶さんに会った。

こそこそと会話をしているが、はたから見たら怪しいことこの上ない。


けれど、友達をないがしろにする理由にはならないのだ。




『え?頼まれごと?』



「にゃにゃにゃぁー。にゃ?」



『うーん。大丈夫だけど』





“おやつを持って、ここに通っている人がいるのだけど。

私がいなくなるってことを伝えてくれないかしら?”



赤茶さんの話によると、その人は鰹節を携えて結構頻繁にくるらしい。
なでてくれる優しい人だという。




「“お世話になったから突然いなくなるのはって、困ってたのよ。お嬢に頼めるかしら?”」



『うん、心配させたくないんだね。
お安い御用さ』






_____________
_______





『彼がそうなの?』


「にゃーにゃ」




珍しく袴を着た男性。
物腰はおとなしそうな人だけど………、ぶっきらぼうといか、無口そう。


てか、怖い。


なんか近寄り難いオーラ的なものが出ている気がする。




「珍しいな。先客がいるとは」



『こんにちは』




立ち上がってペコリとおじぎする。
そしたら、福沢さん(赤茶さんに聞いた)も軽く会釈をする。


見た目と違って礼儀正しい姿に、好感ができた。



「サビ、今日も持ってきたぞ」



福沢さんはしゃがんで懐から袋にはいった鰹節をとりだして、赤茶さんにさしだした。

赤茶さんはそれを美味しそうに食べる。



『サビ、ですか。イイ名前ですね』



「赤と茶色の混じった色が、サビ色に見えたのだ。単純すぎるかと思ったが、………そうか。ありがとう」



赤茶さん______ともい、サビはその名前が気に入っているのか、ゴロゴロと喉を鳴らした。



「にやぁ」



ああ、そうだった。
本題を切り出さないと。



『えぇっと…………。

このサビさんは、縄張りを移動させるらしいんです。
もう、この公園ではあえなくなってしまうって』



「…………?」



ああ、ヤバい。
やっぱり怪しいだろうか。

そりゃぁ、変な人と思われてもしょうがないけれど。




どうしよう。



_________
【猫とカラスの闘い.壱】

【猫とカラスの闘い.弐】→←【嘘つき共の晩餐】



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暁郗 - 待って、どうしよう。夢主ちゃんのパパンがドチャクソタイプなんだが。素晴らしい作品を有難う御座います。 (2021年1月17日 14時) (レス) id: 14cb33816d (このIDを非表示/違反報告)
みう - BSでアニメ始まりますね!!!! (2019年3月21日 14時) (レス) id: 40cf893d3e (このIDを非表示/違反報告)
こっこ(プロフ) - fateも問題児シリーズもデュラララも大好きです!!趣味が合う……嬉しい…… (2017年11月13日 20時) (レス) id: 076e874b86 (このIDを非表示/違反報告)
夜生(プロフ) - お隣さんと丈比べの最後のほうなんですけど、「かいせぬ」って漢字で「解せぬ」って書きますか?それなら読み方は「げせぬ」ですよ。 (2017年5月4日 23時) (携帯から) (レス) id: 1ec733863c (このIDを非表示/違反報告)
朱鷺(プロフ) - ユウキさん» 返信遅れてスミマセン!!fate好きな人がいて嬉しいです!身近にいないもので….。エドモン君みたいなドロドロの復讐話(後半戦)になるか(占ツク的に成れるのか)分かりませんが頑張ります! (2016年10月14日 20時) (レス) id: 27d4bf92b8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朱鷺 | 作成日時:2016年6月5日 15時

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