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#8 ページ10

「じゃあ散れ」

十六夜はそう言うと、両手に持った銀の装飾が施された黒いアタッシュケースの片方からクインケを取り出した

「『アマネ』か…」

平子が十六夜のクインケを見てそう呟いた

キメラクインケ『アマネ』

SSレートのクインケで、十六夜が持つクインケの中で唯一のキメラクインケでもある

十六夜は、襲い掛かってくる喰種の赫子攻撃を容易く避ける

その隙に、他のクインケを持った喰種が十六夜の背後に回っていた

「………」

十六夜は、目の前の喰種の腹に『アマネ』を突き刺した

「グッ……フッ」

喰種が笑みを溢した

「死ね! 白鳩め!!」

十六夜の背後の喰種がクインケと赫子を構えていた

グサッ

「グアァッ…!?」

攻撃を喰らったのは十六夜では無く、十六夜の背後に居た喰種だった

『アマネ』の刀身が伸びて曲がり、十六夜の背後に居た喰種を刺したのだ

十六夜は『アマネ』を器用に操り、刺さった二体の喰種を振り払った

そして、もう一つのアタッシュケースからもクインケを取り出した

羽赫『薄氷(うすらい)

三つに別れた刀身は長く、細めのランスの様な見た目のクインケだ

所謂、ガンランスと呼ばれる物だ

S+レートのクインケで、有馬のクインケ『ナルカミ』に威力は劣るものの、十六夜の持つクインケの中でも最強と称されるクインケである

十六夜が、『薄氷(うすらい)』を喰種達に向けた

ガシャン

三つの刃が直角に曲がり、横に開いた

パキパキパキパキ

その中心に、青色のガラスの破片の様な物が現れた

それと同時に、場の気温が僅かに下がる

「フッ…」

そして、『薄氷(うすらい)』からガラスの破片の様な物が無数に放たれる

ドスドスドスドスドス

これは壁さえも穿つ程の強度を持つ氷の刃だ

命中率はそれほど良くはないが、その長い刀身により広範囲に攻撃をすることが可能である

ガシャン

『薄氷』は元の形状に戻った

「(残りは13体……ボスとやらが此処に居ないということは…)」

十六夜が思考を巡らせていると

『い、十六夜准特等!!』

インカムから不知の焦ったような声が聞こえてきた

「何だ?」

『IXAを持った奴を見つけた! それから…サッサンが…!!』

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朱鷺の砂(プロフ) - pookyさん» ありがとうございます!! (2020年8月23日 15時) (レス) id: 8ffe6e82ed (このIDを非表示/違反報告)
pooky - とても、面白いですね!続きが気になります! (2020年8月23日 12時) (レス) id: 012e567f90 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朱鷺の砂 | 作成日時:2020年8月19日 16時

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