【東京喰種:re】有馬貴将の右腕 (ページ38)

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#36 ページ38

「……A タケ達をS3会議室に集めて」

「…………分かった」

S3会議室

十六夜は、平子達を引き連れ会議室に入った

そこには有馬がいる

因みに琲世は居ない

「揃ったな……今度の流島攻略…俺達0番隊は、本土防衛にあたるそれで話がある」

有馬の真剣な声色に平子達も真剣な顔つきになる

「まず、琲世…カネキケンの記憶が戻った」

「…！」

「そこで……俺がどんな(・・・)命令を出しても従ってくれる？」

「………？」

有馬の突然の言葉に平子達は困惑していた

「私は従うどんな命令でも」

そんな中、十六夜は有馬にそう言った

「……俺も従います、有馬さん」

続いて平子が言った

「僕達も従います」

夕乍は三人の意見を代弁して言った

「ありがとう……じゃあ、早速だけど」

有馬と十六夜は家に帰った

夕食を終え、風呂に入る

十六夜が風呂から上がると、先に風呂に入っていた有馬がベランダに出て空を見ていた

「A」

「ん？」

有馬に呼ばれ、十六夜はベランダに出て有馬の左側に行った

「何？」

「ずっと聞きたかったんだけど……Aは好きな人いるの？」

「……ん？」

突然の有馬の言葉に十六夜は一瞬思考が止まった

「どうなの？」

「さぁ、どうだろ…そう言う感情がよく分からない」

「俺はいるよ」

「………そっか…」

十六夜は有馬の言葉にそう言った

「……そろそろ中に入ろう冷えるよ」

十六夜はそう言って家の中に入ろうとした

ｷﾞﾕｯ

「な…！？」

それを引き止める様に有馬は十六夜を抱きしめた

所謂バックハグと呼ばれるもの

「こうしたら温かい」

「あ……うん…」

有馬の声が十六夜の耳元で聞こえる

「A……好きだよ」

「え…？」

「一生、俺のにしてもいい？」

有馬はそう言って、十六夜に指輪を見せた

「ﾌﾌｯ……いいよ」

笑ってそう言った十六夜の頬を涙が伝った

「ありがとう」

有馬は十六夜の左手の薬指に指輪をはめた

シンプルな銀色の指輪

「A…泣いてるの？」

「泣いてない…」

「でも涙が…」

「……泣くよ」

十六夜の目から涙が溢れ落ちる

ｷﾞﾕｯ

「…………」

今度は普通に向き合ってハグをした

そして、唇を重ねた

どちらかの息が続かなくなるまで、長く…