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#2 ページ4

約一ヶ月後

12月20日

「それで、有馬特等はどうした? 十六夜准特等」

「私が代理です 局長の許可も頂いているので問題ないかと」

有馬の代わりに会議に出ている十六夜はそう言った



会議が終了し、十六夜は有馬の執務室に来た

「お疲れ」

「何呑気に白秋読んでんの」

十六夜は有馬の言葉にそう言った

「俺の代わりに会議に出るのなんて慣れてるでしょ?」

「……ハァ…まぁ、今日は何も言わないよ」

「?」

十六夜の言葉に有馬は本から顔を上げた

「…はい」

十六夜は有馬に小さめの紙袋を渡した

「…何?」

「誕生日、おめでとう」

「…あぁ、今日か 毎年よく忘れないね」

有馬はそう言って紙袋を受け取った

「忘れないというか忘れられないというか…」

「中は…本か」

「そう 私が貴将君の代わりに会議にでも出てる間に読めば?」

「フッ…それはいいね」

「(自分が会議に出る気は無いのか…)」

「そうだ先刻、琲世が来て、24日のクリスマス会に誘われたけど」

思い出した様に有馬は言った

「Aも行く?」

「“も”って事は貴将君行くんだ」

「悪い?」

「珍しいなとは思った」

「…それで、どうする?」

「じゃあ、お言葉に甘えて行こうか」





今日は12月24日、いわゆるクリスマス・イブだ

クインクス班が暮らすシャトーに有馬と十六夜、そして真戸暁が共に向かっていた

「そう言えば、十六夜准特等はクインクス班と会った事はあるのか?」

「会ったというより、見掛けただけかな」

真戸の言葉に十六夜はそう言った

「では、今日が初めてという事か」

「まぁ、そうなるね」

そんな話をしているとシャトーに着いた

「こんばんは諸君」

「お邪魔します」

「どうも」

玄関の扉を潜った

「アキラさんと…有馬さん、そして…十六夜准特等?」

「(何故私だけ階級…?)」

「Aさん! 来てくれたんですね!」

玄関で出迎えた琲世が十六夜にそう言った

「折角の誘いだしね」

そう言って琲世に微笑んだ

二人が微笑む顔は何処か似ていた

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朱鷺の砂(プロフ) - pookyさん» ありがとうございます!! (2020年8月23日 15時) (レス) id: 8ffe6e82ed (このIDを非表示/違反報告)
pooky - とても、面白いですね!続きが気になります! (2020年8月23日 12時) (レス) id: 012e567f90 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朱鷺の砂 | 作成日時:2020年8月19日 16時

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