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#28 ページ30

「丈君、終わった?」

「あぁ なんとかな」

地下で十六夜は平子と合流した

「『シリュウ』はどうした?」

「壊されたから捨てた」

「…………有馬さんを捜すか」

十六夜の言葉に平子は何も言わなかった

「…貴将君、今居るのはどんな所?」

十六夜はインカムで有馬にそう聞いた

『今……広くて天井の高い所』

「分かった…じゃあ今行くから、壁蹴るなり壊すなりして音出して」

十六夜はそう言うとインカムを取り、目を閉じた

「……………」

…………ドガァン

「………成程…」

微かに聞こえた音を聞いて十六夜はそう呟くと

「じゃあ、行こうか 丈君」

平子にそう言って、地下通路を歩き出した





辿り着いたのは広く天井の高い空間だった

「意外と早かったな」

そこには有馬と血だらけで倒れている『Butterfly』のボスらしき喰種がいた

「意外とが無ければ嬉しいんだけど……
まぁ、それはいいや 早く戻るよ」

十六夜は有馬にそう言うと、来た道を引き返して行った

その後を有馬と平子は着いて行く









「郡」

「……! (珍しいな…)」

有馬は執務机で作業をする宇井に声を掛けた

「有馬さん」

「今度の討伐作戦、指揮はお前だそうだな」

「意外と耳ざといんですねぇ」

「Aと丸手さんから聞いた…無茶するなよ」

「無茶ばっかさせてきた人が何を」

二人はそう言って口元に笑みを浮かべた

「難しい任務になりそうだな」

「ええ……そう言えば、今日はAさんと一緒じゃないんですね」

「あぁ あいつは今報告書を書いてる」

「(それ絶対有馬さんのだな…)
そうなんですか……相変わらず忙しい人ですね」

「そうか?」

「ええ…有馬さん」

「ん?」

「………」

宇井が何か言おうとすると

「有馬特等」

有馬が他の捜査官に呼ばれた
 
「ああ」

「………」

「…またな」

有馬はそう言って捜査官の方に行った

「………はい、また」





その頃、十六夜は

「残業代出るかなぁ」

そう言いながらキーボードを叩いていた

「出ないだろう」

十六夜の言葉に平子がそう言った

キーボードを叩く音が響く

コンコン

「失礼 有馬さんはいるかしら?」

そう言って部屋に入ってきたのは特等捜査官の安浦清子

「見ての通り居ません」

苦笑を浮かべ、安浦に十六夜は言った

「そのようね…じゃあ、この資料を渡しておいてくれる?」

「はい」

「じゃあ私は行くわ まだ仕事が残ってるから」

安浦はそう言うと部屋を出て行った

「これが普通なんだよね?」

「ああ」

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朱鷺の砂(プロフ) - pookyさん» ありがとうございます!! (2020年8月23日 15時) (レス) id: 8ffe6e82ed (このIDを非表示/違反報告)
pooky - とても、面白いですね!続きが気になります! (2020年8月23日 12時) (レス) id: 012e567f90 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朱鷺の砂 | 作成日時:2020年8月19日 16時

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