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#26 ページ28

作戦を決行し十数分

「やっぱり……ペース速い…!」

「(相当嫌だったんだな…)」

一人で前を突っ走り、喰種達を容赦なく斬りつけて行く有馬を十六夜と平子は追いかけていた

辺りには喰種の死体が転がっている

此処は『Butterfly』が拠点としていた廃墟の地下

下水道と繋がっており、そして、喰種達が作った独自のルートが何本もあり、地下は迷路と化していた

地下は羽赫の喰種達にとって戦いづらい場所ではあるが、土地勘の無い捜査官達に対してはそんな事は関係ない

十六夜は走りながら地下の壁に『シリュウ』でキズを付けていた

もう片方の手にはアタッシュケースがある

「「……!」」

有馬を見失わないよう走っていた二人は背後、そして横からの気配に気付いた

ガキィン

十六夜は横から来た男の喰種を、平子は後から来た女の喰種の攻撃をクインケで受け止めた

「これは…」

「美味しそうな白鳩さんね」

二体の喰種はそう言って赫子を出した

「(鱗赫か…)」

羽赫の喰種が構成員の『Butterfly』の中で唯一、鱗赫の赫子を持った双子の構成員

どちらもS+レート喰種

男の方は『コール』、女の方は『レイズ』と呼ばれている

「有馬さんを見失ったな…」

「本当…局長とかに何か言われるの私なんだけど
まぁ…すぐに追いかけれは間に合うでしょ」

二人は背中合わせでそう言葉を交わすと、目の前にいる喰種を見た

ポチャン

地下の下水道に水滴が落ち、音を立て、波紋を作った

それを合図にする様に、十六夜と平子は動き出した





ガキィン

十六夜はコールの攻撃を愛用のクインケ『シリュウ』で受け流す

「(さて…この迷路みたいな地下をどう攻略するか……)」

ガキィン

十六夜がコールの近接攻撃を『シリュウ』で防ぐ

二人の距離は、お互いの顔を除きこめるほど近い

「………お前…人間じゃねぇな」

「…!」

ドガッ

十六夜はコールの腹に蹴りをくらわせ、距離を取った

「俺は鼻が良くてなぁ…臭いですぐ分かっちまうんだ」

「…………」

十六夜はシリュウを構え直した

「お前、喰種だろ?」

「さぁ…どうだったかな?」

コールの言葉に十六夜はそう言った

「まぁ良い すぐに分かる事だ」

「…?」

バキンッ

コールがそう言うと、『シリュウ』が音を立てて折れた

「……!!」

「その剣、もう使えねぇな」

不敵な笑みでコールは言った

「…成程 馬鹿ではなかったか…」

十六夜はそう言うと『シリュウ』を投げ捨てた

「まぁ良い あれは私のものではなかったからな」

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朱鷺の砂(プロフ) - pookyさん» ありがとうございます!! (2020年8月23日 15時) (レス) id: 8ffe6e82ed (このIDを非表示/違反報告)
pooky - とても、面白いですね!続きが気になります! (2020年8月23日 12時) (レス) id: 012e567f90 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朱鷺の砂 | 作成日時:2020年8月19日 16時

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