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#24 ページ26

「じゃあ、私はそろそろ行くよ」

「態々来てくださって、ありがとうございました」

「気にするな……私は大丈夫だから」

「…?」

十六夜の最後の言葉に琲世は首を傾げた

それは、琲世に向けられた言葉ではないように感じられたからだ

「じゃあね、琲世」









ガチャ

十六夜は自宅の扉を開けた

「おかえり」

有馬はリビングで小説を読んでいた

「ただいま」

十六夜はそう言うと、キッチンに向かい、夕食を作り始めた





夕食の片付けを終え、十六夜はリビングで小説を読んでいた

「何読んでるの?」

十六夜の後ろから有馬はそう聞いた

風呂上がりで髪から水滴が伝っている

「スタンダールの『赤と黒』」

本から視線を逸らさずに十六夜は言った

「あぁ…前に読んだ」

「いつの間に…」

「その本は結構好き」

「私も」

十六夜は有馬の言葉にそう言うと本を閉じて、テーブルに本を置いた

「じゃあ、私もお風呂に入って来ようかな」



風呂から上がり、十六夜は自室で資料を読んでいた

【眼帯の喰種について】

十六夜は資料をデスクに置いた

そして、椅子の背もたれに背を預けた

「………“眼帯”ねぇ…」

十六夜はそう呟くと、デスクに出しっぱなしになっていた本を本棚に戻した

その本の題名は『黒山羊の卵』

作者の名は、高槻泉

本棚には、その作者の本が全て揃っていた

コンコン

「?」

ガチャ

「A ちょっと…」

携帯電話を片手に有馬は十六夜の寝室の扉を開けた

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朱鷺の砂(プロフ) - pookyさん» ありがとうございます!! (2020年8月23日 15時) (レス) id: 8ffe6e82ed (このIDを非表示/違反報告)
pooky - とても、面白いですね!続きが気になります! (2020年8月23日 12時) (レス) id: 012e567f90 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朱鷺の砂 | 作成日時:2020年8月19日 16時

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