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#21 ページ23

ウィーン

十六夜はエレベーターに乗り込んだ

「……………」





ー11年前ー

ある喰種を駆逐する為、CCGは作戦を実行していた

標的の喰種は、人間の老婆を人質に取った

「老婆が邪魔ですが…仕方無いですねぇ」

そう言って、作戦の前戦に立っていた後の准特等であるキジマは羽赫のクインケを構えた

「ダメっ!!!!!」

ズバンッ

「!!?」

放たれたクインケの攻撃から老婆を守る様に、一人の女性捜査官が飛び出した

ドサッ

クインケの攻撃は女性に当たり、女性は血を流して倒れた

「…葵さん!!」

女性(葵)に、当時二等捜査官だった十六夜が駆け寄った

「私は、いい、から……喰種、を……」

葵の言葉に十六夜は喰種を見た

喰種は老婆を捕食していた

「全く…捕食されてしまったじゃないですか…!!」

キジマは再びクインケを向けた

ズバンッ

だが、キジマが攻撃するよりも遥かに速く、十六夜は喰種を斬りつけ、駆逐した

そして、すぐに葵の元に戻った

「やっぱり、貴女…強い、のね…」

「喋らないでください すぐに手当てを…」

ギユッ

「…!?」

葵は十六夜の言葉を遮るように十六夜の手を握った

「いいの……もう、私は助からないわ…」

「そんな…!」

「ねぇ……A…貴女は強い……だから…
私の…代わり、に…たくさんの人、を…救って……約束、よ……」

「………はい」

「私…貴女に、出会えて…良かったわ……ありが、とう……」

葵がそう言うと、十六夜の手を握っていた手から力が抜けた

「……葵さん…」

十六夜は強く葵の手を握り締めた

「これだからアカデミーの候補生は…」

キジマが呆れたようにそう呟いた

「どういう意味ですか? それ」

「世の中の人全てを救うだなんて不可能なんですよ」

「つまり…あの老婆は『必要な犠牲』だったと?」

キジマの言葉に十六夜はそう言った

「十六夜二等…貴女、凄く物分りが良くて助かります」

「納得が出来ない…」

「おや…貴女もそう思っているのだと思いましたよ」

「は?」

「だって…自分の上官が死んだのに、貴女は涙一つ流していないじゃないですか」

「……!」





ーーーーー
キジマさんがすごく悪い人っぽくなってしまった…
キジマさんファンの人すみません

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朱鷺の砂(プロフ) - pookyさん» ありがとうございます!! (2020年8月23日 15時) (レス) id: 8ffe6e82ed (このIDを非表示/違反報告)
pooky - とても、面白いですね!続きが気になります! (2020年8月23日 12時) (レス) id: 012e567f90 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朱鷺の砂 | 作成日時:2020年8月19日 16時

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