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#17 ページ19

「なんともまぁ…甘い方ですね」

コクリアを出た十六夜に男が言った

「キジマ准特等…見ていたのか?」

「えぇ、しっかりと
……喰種に天国も地獄もありますかね?」

「人間にもあると思うか?」

キジマの問に十六夜はそう返した

実はこの二人、CCG局内では有名なくらい仲が悪いのだ

「さぁ…それは人それぞれでしょう
それにしても、ご自身のキメラクインケを“返す”なんて…貴女はそれでも准特等なんですか?」

キジマは十六夜を挑発するように言った

「返したのではない あれ(・・)ごと廃棄したまでだ
CCGと言えど国の税金どうこうの話になれば弱い……局長が悩んでいる費用削減に貢献したまでだ」

対する十六夜は、眉一つ動かさず、感情の読み取れない口調で言う

「それはそれは…局長が喜ぶことでしょうね」

キジマは笑みを浮かべて言った

「では、私はまだ仕事が残っているので、失礼する」

十六夜はそう言ってキジマの横を通り過ぎ、コクリアを後にしようとした

「では最後に…
十六夜准特等…『ロゼ』の討伐作戦にご協力していただけませんか?」







「あ、Aさーん」

十六夜がCCG本部に戻ると、一人の女が手を振って、十六夜に駆け寄って来た

「ハイル…!」

「お久し振りです〜」

ハイルはそう言って十六夜に抱き着いた

「おっと…!」

「ハイル 局内でそういう事をするのは控えなさい」

ハイルの後を追ってきたのは二人の男

「郡と富良さん…S1班がお揃いで」

十六夜はハイルに抱きつかれたまま二人を見て言った

S1班
班長、宇井郡 副班長、伊丙入 班員、富良大志

「いいじゃないですかー 郡先輩、久し振りなんですよ!
あ、そうだ 今度料理食べさせてくださいよ〜、Aさん」

「私ので良ければいいけど……そろそろ離してくれない?」

「はーい」

十六夜の言葉にハイルは抱きつくのをやめた

「すみません、ハイルが」

「いいよ、別に」

十六夜は宇井にそう言った

「久し振りだな、十六夜」

「お久し振りです 富良さん
S1班のメンバーだなんて凄いですね」

富良は十六夜に声を掛けた

「俺への嫌味か? ……有馬貴将の右腕さんよ」

「嫌だなぁ、それ富良さんに言われるの」

富良の言葉に十六夜は微笑を浮かべてそう言った

「あの〜、お二人は仲良かったんですね」

ハイルが二人に言った

「まぁ…」

「そうだな」

「「元上司だし/元部下だしな」」

「……え?」

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朱鷺の砂(プロフ) - pookyさん» ありがとうございます!! (2020年8月23日 15時) (レス) id: 8ffe6e82ed (このIDを非表示/違反報告)
pooky - とても、面白いですね!続きが気になります! (2020年8月23日 12時) (レス) id: 012e567f90 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朱鷺の砂 | 作成日時:2020年8月19日 16時

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