星に願いを (ページ12)

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幸せの中にページ12

『やっば、、///』

俺は今、今世紀最大のド緊張を味わっている。

｢どう？綺麗？笑｣

『あっ、えっと、うん///』

｢ふふっ、緊張するね笑｣

『まぁ、な笑そろそろあいつら来るんじゃないかな、』

〈やっほーっす！〉

｢噂をすれば、だね笑｣

〈うーっわ、めっちゃ綺麗！〉

〈やっぱキタミツの女は違うなぁ～〉

〈緊張で結婚指輪落として転がしたりすんなよ～？〉

『っるせーなぁ、そんなこと俺がするかよ笑』

〈でもミツ凄い緊張が顔に出てるよ？〉

『なっ、///』

〈Aちゃん体調はどう？〉

｢バッチリです！笑｣

〈良かったよかった！じゃ、俺ら会場行ってるわ！頑張れよ、ミツ〉

『おう、さんきゅ笑』

っつっても俺の緊張はどんどん高まるだけだ。

けど、今日だから言わなきゃいけないことがある。

『A、』

｢ん？｣

白いウェディングドレスに身を包まれた美しい彼女が控え室で振り向いた。

『俺と結婚してくれてありがとな』

｢…私も、それ言わなきゃなって思ってた笑｣

『これからさ、多分不安なことも大変なこともあると思うし、お前の体調がずっとよくあって欲しいけど、そうじゃない日もあると思う』

｢うん…そうだよね、｣

『けどさ、これからは謝らずにただ俺を信じてついてきて欲しい。大切にする』

｢ありがとう。ありがとうみっくん笑｣

『その呼び方はやめろって///』

｢いいじゃんみっくん♡ これからは私奥さんだし？｣

『それはそうだけど、笑』

〈失礼します。時間になりました、式場に…〉

係の人が入ってきて俺らを誘導する。

ここからだ。

俺らは決して負けない。

何があっても絶対に今目の前にいるお前を守る。

笑顔を守るから。

どうか神様、俺らを見守っていてください──

扉が開くと、亡くなった彼女の父代わりになった藤ヶ谷の腕に手を添えて、Aがバージンロードを歩いてくる。

そして彼女の手は、藤ヶ谷から俺へ。

『ミツ、おめでとう。お幸せにな笑』

〈さんきゅ、藤ヶ谷〉

俺らは幸せにならなきゃいけない。

俺が幸せにしてみせる。

しかし、現実は俺らを幸せの道から遠ざけようとしていたことを、俺らはまだ知らなかった。