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「…ねぇ、A。さっきの続きだけど」
「ん、聞かせてくれ」
さっきってどれの事だろう、と思いながらも顔を上げた俺とは反対に、まだ揺らめく炎を見つめ続けている志保ちゃん。
しばらく迷ったように何度か唇を湿らせた後、ようやく彼女は俺を見上げて、口を開いた。
「………あの男のことは許せない。だけど、もう憎むのはやめにする。そんなことしてもきっとお姉ちゃんは喜ばないもの。それに、今回の件も含めて、あの男がお姉ちゃんのために色々頑張ってくれてるのは本当みたいだし」
溜息混じりに、でもはっきりとそう言い切った志保ちゃん。
まさかそんな言葉が飛び出すとは思いもよらず、吃驚して目をぱちくりしていた俺に追い打ちをかけるように、更に彼女の言葉は続く。
「あなたのおかげよ、全部。お姉ちゃんが生きててくれたのも、私たち姉妹が今こんなに幸せなのも、私が赤井秀一を憎み続けなくていいのも…、全部、あなたがお姉ちゃんを助けてくれたおかげなの」
「そんなこと、」
「お姉ちゃんの命を救うためだけにあなたが動いてくれて、ジンを動かしてくれて……もっと言うならそうね、そもそもあなたがジンを変えてくれたのがきっかけかしら」
「ジンは変わらないだろ。俺がいなくたってジンは強かったし、優しかった」
「いいえ。変わったわよ、あの男は。悪いけど、付き合いだけならあなたより私の方が長いんだから。確かに強さも優しさも元から持ち合わせていたものかもしれないけれど、それを誰かのために使おうとしないのがジンだった。
使っても精々、自分とあのお方と…うっかり気が向いてもウォッカくらいでしょうね、少しくらい助けた可能性があるのは」
「なる、ほど…？」
淡々と、と表現するには随分と強い口調で畳み掛けてくる志保ちゃんに圧倒されて、俺は気弱な返事をすることしかできなかった。
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櫂渦【とーか】(プロフ) - マリアンヌさん» マリアンヌさま、はじめまして。最高の褒め言葉をありがとうございます！マイペースではありますが、これからもお楽しみいただけるよう尽力して参りますので、どうぞ宜しくお願いいたします。 (3月31日 20時) (
レス) id: 7ff0039a36 (このIDを非表示/違反報告)
マリアンヌ(プロフ) - はじめまして。名探偵コナンの知識はほぼ持っていないのに読み始め、気づいたら虜になっていました。櫂渦さん、文才がありすぎて有名な小説家の方なのかなと本気で考えています。本でもこの物語を読みたいくらいに大好きです。これからも楽しみにしています。 (3月30日 15時) (レス) @page14 id: 1f5a49a19a (このIDを非表示/違反報告)
櫂渦【とーか】(プロフ) - ありがとうございます。確認してまいります。 (3月10日 21時) (レス) id: 7ff0039a36 (このIDを非表示/違反報告)
あやなみ(プロフ) - 櫂渦【とーか】さん» んーとあのとーかさんのボードに返事送ったのでそこで会話するんです。通知来てると思うのでご確認お願い致します。返事待ってます。とーかさん！ (3月8日 18時) (レス) id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)
櫂渦【とーか】(プロフ) - あやなみさん» こんにちは。応援ありがとうございます！一緒に会話をするというのは、こうしてコメント欄でお話をするという意味でしょうか…？ (3月8日 17時) (レス) id: 7ff0039a36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：櫂渦【とーか】
| 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/users/28997649
作成日時：2024年3月6日 14時
