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『……俺の考えは、甘すぎるんだな』
「そうだ」
否定は、しない。
裏の人間らしからぬ甘さも含めてAの魅力だとは思うが、現実は正しく理解すべきだ。
すっかり黙り込んでしまったAはきっと、カルバドスをどうすべきかについて今、必死で考えているに違いない。
Aが予言した以上、誰かが手を出さなければ、ほぼ確実に奴は自害するのだろう。
かといって、生かした上で赤井に働きかけて司法取引をさせようとしたとしても、ベルモットのことを誰より優先する奴が、ベルモットにとって不利となる行動を選択して組織を売るとも思えない。
「…普通に組織に連れ戻す選択肢はねぇのか」
『ベルモットにシェリーと呼ばれた哀ちゃんの顔を、見られてる。それにベルモットは事情があって蘭さんとコナン君を殺さないけど、カルバドスはベルモットの静止を聞かずに狙撃していた』
「なるほど、てめぇの優先順位的に、野放しにもしたくねぇわけだ」
『……自分勝手だよな、結局全部俺のエゴだ』
「ハッ、それの何が悪い。政治家だって我田引水で、警察すら都合の悪い時は口を噤む。おまけに、記憶喪失は公的機関の十八番ときた。たかだか個人がお気に入りの一般人を悪人より優先することくらい、数にも入らねぇよ」
『…でも、』
「そもそも、仮にそれが悪だとして、だから何だ。てめぇは誰に言い訳してやがる？」
『わからない。ただ、急に凄く、怖くなって…どこまで俺が手を出していいのか、何をするのが正しいのか、許されるのか、わからない。ジン、なぁ、どうしよう。全部間違ってるのかもしれない』
震える声でそう吐き出すAのことを、抱きしめて安心させてやりたかった。届かない手が、もどかしい。
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櫂渦【とーか】(プロフ) - シリーズを繋ぎ直しました！続きを読む、で次の話に飛んでいただけます！ (8月14日 23時) (
レス) id: 7ff0039a36 (このIDを非表示/違反報告)
櫂渦【とーか】(プロフ) - 点Ｐさん» ごめんなさい、コメントいただいて初めて次の話にシリーズが繋げられていなかったことに気づきました！まだ続きもupしてあるので、お楽しみいただけると幸いです！ (8月14日 23時) (レス) id: 7ff0039a36 (このIDを非表示/違反報告)
点Ｐ - 追いつきました…最高です！今まで見た中で一番好きです！最新頑張ってください！ (8月14日 21時) (レス) @page50 id: 7d48b43935 (このIDを非表示/違反報告)
櫂渦【とーか】(プロフ) - 乌罗伊利亚さん» ありがとうございます！これからもお楽しみいただけるよう頑張って参ります！！ (7月4日 21時) (レス) id: 7ff0039a36 (このIDを非表示/違反報告)
乌罗伊利亚 - とても面白かったです！今、一番好きな作品です 更新頑張ってください！！ (7月4日 12時) (レス) @page50 id: 21b25aa0ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：櫂渦【とーか】
| 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/users/28997649
作成日時：2023年3月11日 21時
