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「なんだ、せっかくの初めてだったのに覚えてねぇとは薄情だなァ？」
「はじっ、めてって……そうだな、ごめん。正直、所々記憶も飛んでるし、最後の方に至っては理性が残ってた気がしないってことしか…ごめん。怒るか？」
「別に、何も怒らねぇよ。普通に善かったから、安心しろ」
「ん。俺も、気持ちよかったのと…あと、凄く興奮したのは覚えてる」
「そうか」
ピロートークの手本のようなものを繰り広げる二人と、浮かぶ疑念が徐々に確かなものとなりつつある現実から必死に目を逸らす俺。
ベッドの向こうにある一面ガラス張りの大きな窓からは、レースのカーテンを通り抜けた日差しが柔らかく降り注いでいて、この場に俺さえ居なければ絵面として完璧なんだがなァ、などとどうでもいいことを考えた。
「なぁ、後始末をした記憶が無いから心配なんだけど、腹とか壊してないか…？」
「てめぇが落ちた後に始末したから、問題無い」
あぁ、とうとう疑惑が確信に変わっちまった。Aは仕方ねぇとして、兄貴の方は絶対に、分かってて言ってやがる。
そんなこと俺に聞かせて、どうしたいんですかい。やっぱりさっき、勝手にさっさと出て行っときゃよかった、と後悔しても先には立たない。
薬やら初めてやら、聞こえてきた単語から昨夜の状況については何となく掴めたし、事情も大体察したが、まさか兄貴がそれを許すとは。それも、誰が見たって美人だと口を揃えるあのベルモットの誘いでさえ、嫌なら嫌とあっさり突っぱねていたあの兄貴が、だ。
外に見せるポーズ以上にAを溺愛していることを知っていたとはいえ、驚きはしばらく消えそうもなかった。
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櫂渦【とーか】(プロフ) - シリーズを繋ぎ直しました！続きを読む、で次の話に飛んでいただけます！ (8月14日 23時) (
レス) id: 7ff0039a36 (このIDを非表示/違反報告)
櫂渦【とーか】(プロフ) - 点Ｐさん» ごめんなさい、コメントいただいて初めて次の話にシリーズが繋げられていなかったことに気づきました！まだ続きもupしてあるので、お楽しみいただけると幸いです！ (8月14日 23時) (レス) id: 7ff0039a36 (このIDを非表示/違反報告)
点Ｐ - 追いつきました…最高です！今まで見た中で一番好きです！最新頑張ってください！ (8月14日 21時) (レス) @page50 id: 7d48b43935 (このIDを非表示/違反報告)
櫂渦【とーか】(プロフ) - 乌罗伊利亚さん» ありがとうございます！これからもお楽しみいただけるよう頑張って参ります！！ (7月4日 21時) (レス) id: 7ff0039a36 (このIDを非表示/違反報告)
乌罗伊利亚 - とても面白かったです！今、一番好きな作品です 更新頑張ってください！！ (7月4日 12時) (レス) @page50 id: 21b25aa0ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：櫂渦【とーか】
| 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/users/28997649
作成日時：2023年3月11日 21時
