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「そんなに大げさにする程の怪我じゃねぇ。放っておけばそのうち治る」
「ん、医者も全く同じこと言ってた。“あの人はきっとそう言って何もしないでしょうから、代わりにあなたが責任持って面倒を見て差し上げてください”って」
図星だったのだろう、嫌そうに眉根を寄せてチッと舌打ちをこぼしたジン。
命の危険と常に隣り合わせな仕事柄、重傷とはいえ後遺症すら残らない程度の怪我で一々気を揉んでいられないことくらい、俺だってもうわかっている。
まして長年こんな世界に独りで身を置いてきたジンにしてみれば丁寧なケアなどは論外で、手当さえも最低限に留めて平気な顔を取り繕い、できる限り弱った自分の姿を晒さないことこそ必要なことだったのだろう。
でも、今は俺がいる。二人で過ごしているこの家の中くらいは、怪我人扱いを甘んじて受け入れることにもいい加減慣れてほしかった。
まだ頼りないところの残る俺にも非はあるのかもしれないが、ジンは俺に対しても “痛い” や “辛い” といった感情を積極的には見せようとしてくれない。
それが俺を心配させないようにという気遣いなのか、あるいは本当に心の底から、大したことは無いと思っているのかはわからない。
それでも俺はやっぱりジンのことは心配したいし大事にしたい。その想いは、これまでもジンが大怪我をする度に伝えてきたはず、なのだが。
今回も俺が止めなければ任務を続行しようとしていたばかりか、今も手当に対して面倒くさいという気配を隠そうともしないジンに少しくらいは悪びれてほしくて、準備をしていた手を止めまっすぐにその瞳を見下ろしながら言葉を重ねる。
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櫂渦【とーか】(プロフ) - チャパさん» 嬉しすぎるお言葉、ありがとうございます！！マイペース更新にも関わらず追いかけてくださっていること、本当に嬉しいです。これからもお気の向く限り、男主の人生にお付き合いいただけますと幸いです( * ･ᴗ･ ) (2023年2月26日 9時) (
レス) id: 7ff0039a36 (このIDを非表示/違反報告)
チャパ - 沢山の作品の中で作者様のジンが1番好きです。飽きやすいので見なくなる作品は多々あるのですが、ずっと飽きることなく読ませてもらってます。前々から思っていたのですがふと好きだなーという感情がわいてきたのでコメントさせていただきました。長々とすいません。 (2023年2月23日 21時) (レス) @page38 id: b567095a1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：櫂渦【とーか】
| 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/users/28997649
作成日時：2022年6月19日 21時
