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本来、Aが自ら弟の存在を明かす必要など無いのだ。
どうしてもキッドのことを組織に秘密にしておきたいならば、私を殺すことで口を封じた後、組織幹部のキールはNOCであったという証拠をジンやあの方に口頭で説明すればそれで十分に事足りるのだから。
それをあえて選ばずに、更なる自分の弱みを晒してまで交渉という手段を選んでくれたAに対しては、そのやり方に多少非人道的なものが含まれていたことを差し引いても、大きな恩を感じていた。
だから、といってもそんな打算的なことだけが理由ではないのだけれど、こちらを見つめるAの眼をしっかりと見つめ返して頷く。
小さく微笑んでそれを受け入れたAは、ゆっくりと私から視線を外すと、再度携帯へと向かい直して、口を開いた。
「ん。一応スコッチの生存については信じてくれるみたいだから、これから改めて交渉してみるよ」
『そっか。それにしても、俺とかライだけじゃなくて今兄さんの隣にいる人も…って考えると、組織って案外NOCだらけだったんだな？』
世間話でもするかのような軽いテンションで、突然の誘導尋問を差し挟んできたスコッチの言葉に、思わず目を見開く。
確かに、ここまでの会話の流れがあれば、今Aの隣で耳をそば立てている人間が組織の裏切り者であると推察することは十分に可能だ。
しかし、かといってNOCと決めつけるには情報量が少なく、断定することは不可能であるはず。
だから、この問いかけに対するAの返答を鑑みて、その判断の指標としようとしているのだろう。
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櫂渦【とーか】(プロフ) - チャパさん» 嬉しすぎるお言葉、ありがとうございます！！マイペース更新にも関わらず追いかけてくださっていること、本当に嬉しいです。これからもお気の向く限り、男主の人生にお付き合いいただけますと幸いです( * ･ᴗ･ ) (2023年2月26日 9時) (
レス) id: 7ff0039a36 (このIDを非表示/違反報告)
チャパ - 沢山の作品の中で作者様のジンが1番好きです。飽きやすいので見なくなる作品は多々あるのですが、ずっと飽きることなく読ませてもらってます。前々から思っていたのですがふと好きだなーという感情がわいてきたのでコメントさせていただきました。長々とすいません。 (2023年2月23日 21時) (レス) @page38 id: b567095a1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：櫂渦【とーか】
| 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/users/28997649
作成日時：2022年6月19日 21時
