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「俺たちだって、上からの命令とか裏社会なりのルールには従ったりしてるだろ。どんな理由があっても守らなきゃ、問答無用で始末される。
でもこの国の真っ当な人は、理由があるなら主張することが許されてるし、情状酌量の可能性もある。ちょっとしたミスくらいは罰金で許されることもあるし、問答無用で命を奪われる可能性はほとんどない。
…それに、別にこの国では義務を果たすから権利が保障されてるわけじゃない。寧ろ逆で、そもそも権利が保障されてるから、皆それを維持するために義務を果たしてるんだと、俺はそう思ってる」
「まァ、言いたいことはわかる気がするぜ」
確かに、この国では一応、捕まって死刑を宣告されたとしても、死ぬその瞬間まで人権を始めた諸々の権利の保障は続く。義務より先に権利が存在しているというAの主張には、納得できる部分も大きかった。
しかしその一方で、やはり手放しには賛同し難い部分もある。組織内部には確かに恵まれない背景が推察できる連中も多いが、一部の奴らや組織と取引のある外部の連中────警察やら大手企業やらの上層に存在する内通者など────は、明らかにすべての権利を保証された環境で生きていながら、一時の感情や利益のためだけにこちらと関係を持って泥沼へと足を踏み入れ、その身の破滅を招いている。
だが、同じような境遇に身を置きながらもそこら中に転がる甘い話に惑わされることもなく、こちらがどれほど工夫して目の前に餌を吊り下げてやっても頑として動かないような人間が一部存在することもまた、事実ではあるのだ。
人間の汚い面ばかりを散々見せられ利用して生きてきた身としては、真っ当で清い生き方をしている人間は、やはりそれなりの存在であるように感じる。
仕事的な意味で言えば、そういう奴らは結局殺す以外の選択肢が無くなって始末が面倒だから嫌いなのだが、それはそれ、奴らに対する一抹の尊敬のようなものが自分の内にあるのもまた認めざるを得ない部分だと感じていた。
そしてそれは、Aや組織へ潜り込んできたNOCへ向ける感情の一部でもある。
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櫂渦【とーか】(プロフ) - チャパさん» 嬉しすぎるお言葉、ありがとうございます！！マイペース更新にも関わらず追いかけてくださっていること、本当に嬉しいです。これからもお気の向く限り、男主の人生にお付き合いいただけますと幸いです( * ･ᴗ･ ) (2023年2月26日 9時) (
レス) id: 7ff0039a36 (このIDを非表示/違反報告)
チャパ - 沢山の作品の中で作者様のジンが1番好きです。飽きやすいので見なくなる作品は多々あるのですが、ずっと飽きることなく読ませてもらってます。前々から思っていたのですがふと好きだなーという感情がわいてきたのでコメントさせていただきました。長々とすいません。 (2023年2月23日 21時) (レス) @page38 id: b567095a1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：櫂渦【とーか】
| 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/users/28997649
作成日時：2022年6月19日 21時
