【コナン】寝て起きたら前世の記憶思い出した。【男主】 (ページ16)

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加えてジンは、尋常じゃなく頭の回転が早かった。頭のいい人との会話はその内容に関わらず面白いものだ、とは誰が言っていたのだか忘れたが、今日俺はそれを真に体感することができた。

幅の広い社会的な知識もそうだが、パソコン関係の知識も一般以上に豊富で、今回きっかけとなったプログラムの仕組みも少し説明しただけですぐに理解されてしまった。

本人曰く、プログラミングは必要に迫られたから覚えざるを得なかったというだけらしいが、それにしてもすごい。彼の頭の中はどうなっているのだろうか。

そういう訳で、教授が戻って来た頃には俺はもうすっかりジンとの会話の虜になっていた。

一を聞いて十を察し更にそれを百にして返してくれるようなテンポの良さ。
返された百に学んで新しい案を出せば、容赦なくその難点を指摘し、さらなる発展に繋げてくれる知識の深さ。
逆に相手の意見の短所を突いたところで怒ることもなく、共に協力して改善案を見つけ出そうとする面白さ。

こうしたやりとりの応酬は、まるで麻薬のように俺を魅了していった。それこそ、相手がジンであるということすら忘れさせるほどに。

だがジンの方もどうやら同じようなことを感じてくれたらしい。また話せるか、という彼の言葉に俺が飛びついたのは言うまでもないことだろう。そのままの流れで連絡先を交換することにも成功したのは大きな成果だ。

研究室くらいいつでも貸してやるからとりあえず今日は帰れ、という教授のご好意に甘えることにした俺とジンは、数日後にまた会うことを確約して別れたのだった。