【ヒロアカ】今日もトガちゃんと【トガヒミコ】

ベタベタ　再会日 ページ10

スピナーさんの不安定な運転でアジトに戻ると、


トガちゃんとトゥワイスさんがいた。


「あっ、Aちゃん！

　おかえりなさい!!」


そう言ってトガちゃんが正面から飛び付いてきた。


はあ、久しぶりのトガちゃんだぁ...


私は嬉しくなって、ギューッと抱き締め返す。


「立ち止まるな、早く入れ」


死柄木さんにそう言われて初めて、トガちゃんはその存在に気が付いたようだ。


「あ、弔くんたちも帰ってきたんですね

　おかえりなさい」


そろそろと横に避けながら、トガちゃんはそう言う。


腕は私の肩にのせたままだ。


「お前、ほんとにA好きだな...」


荼毘さんが呆れるようにそう言い、アジトに入る。


「はい！大好きです!!」


荼毘さんの背中に向かってトガちゃんが大きな声で言った。


んん、照れる。久しぶりだから尚更。


トガちゃんはニコニコしている。


そういえば、オーバーホールさんの記憶の中に面白いものがあった。


ちょっとトガちゃんに訊いてみよう。


「ねえトガちゃん

　トゥワイスさんに私をだしてって頼んでいたけれど、そんなにわたしに会いたかった？」


コソッと口にすると、トガちゃんは分かりやすく驚いた。


「な、なんでそんなことを...

　仁くんには言わないように言ったはずなのに」


私から離れ、トゥワイスさんの方に行く。


そして、「仁くん！Aちゃんに言ってないよね!?」と問い詰めている。


「トゥワイスさんと私は連絡がとれなかったからちがうよ
　
　オーバーホールさんの記憶を奪ったの」


説明しながらトガちゃんに近付くと、バッと振り向いた。


「オーバーホールくんの記憶からなんてズルい!!

　でも会いたかった！それくらい！」


トガちゃんは開き直って、笑顔を見せる。


うう、可愛い......


「ありがとう、トガちゃん

　私も毎日寂しかった 会いたかったよ」


つい本音を漏らすと、トガちゃんが「Aちゃん...!!」と抱きついてきた。


これが幸せというものなのだろうか。


私は久しぶりのトガちゃんの感触にしばらくの間浸っていた。

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