【ヒロアカ】今日もトガちゃんと【トガヒミコ】

ベタベタ...？　２０日目 ページ45

家の中に入り、もう一度文字を確認する。


しかし、やっぱり何度見ても書かれている言葉は同じ。


これを出した人物は誰なんだろう。


トガちゃんを、どうするつもり...？


何故だか一気に頭が覚めた。


夢の延長みたいで動揺していたけれど、事実は受け入れる。


その上でどうするべきか。


まず最終目標が、トガちゃんを私の元に連れ戻すこと。


次に、トガちゃんをさらった相手をこらしめること。


この２つを達成するためには、１度死柄木さんと相談するべきかな。


そう判断した私は手早く着替えて、連合のアジトへ向かう。


「おはようございます」


そう言いながら扉を開けると、死柄木さんが軽くこちらを見る。


「朝の電話、あれはなんだ

　トガのことなんてお前が一番よく知っているだろう？」


私を隣に座るように促しながら、そう尋ねてきた。


その目は真剣で、見透かされているような気分になる。


「トガちゃんが、何者かに誘拐された可能性があります

　朝、これが届きました」


私は鞄にいれてきていた箱を死柄木さんに差し出す。


箱を受け取り、中身を確認した死柄木さんは顔を歪ませる。


「A、心当たりはないんだな？」


確かめるように訊いてくる死柄木さんに私は頷いた。


「トガちゃんを助けたいんです、死柄木さん

　協力してもらえませんか？」


私一人で調べるのには無理がある。


でも、私は何がなんでもトガちゃんを助けたい。


死柄木さんは私の心を読み取ってくれたのか、少し考えたあと私の頭にてを伸ばした。


そして、そのまま小指を浮かせて私の頭を撫でる。


「心配するな、トガは俺たちの仲間だ

　全員で探してトガを連れ戻す」


死柄木さんの言った言葉は力強く、胸の奥がじんわりと温かくなった。

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