情報調査の旅 金の湯 ページ19
下駄をならして５分ほど歩いた頃
私たちは金の湯まで来ていた。
「温泉の香りがするね！トガちゃん」
テンションが少し上がっている私の声はいつもより少しだけ高い。
トガちゃんはそんな私を見て、にこにこしている。
愛想笑いじゃない、トガちゃんの笑顔だ。
私たちは手続きを簡単に済ませて温泉にはいる。
体を手早く洗い、お湯に浸かった。
早めの時間だからか、人が全然いない。
私とトガちゃんで貸しきっているみたいだ。
それにしても、さすが日本三古湯のひとつ、有馬温泉。
自然の状態がこれだなんて信じられないくらい気持ちいい。
「うえッ、このお湯しょっぱい!!」
トガちゃんはこっちに移動するときに口の中にお湯が入ってしまったらしい。
下を出してうえぇとしている。
「ここは鉄分と塩分を多く含む塩化物泉って書いてあったから
そのせいでしょっぱいんだろうね」
大丈夫？と訊くと、気持ちいいから大丈夫、と元気な声が返ってきた。
トガちゃんが満足してくれて安心する。
ここの温泉に行きたいって言ったのは私だから。
そのあと、トガちゃんと貸しきり状態を楽しみ、温泉を後にした。
はあ、気持ちよかったぁ...
旅館に戻ると、中居さんがおかえりなさいと迎えてくれる。
軽く会釈をして、私たちは部屋に戻った。
「Aちゃーん!!」
トガちゃんが私に飛び付きながら布団にダイブする。
むむむ、苦しい。
「温泉気持ちよかったねえ 布団も敷いてあってふかふかだねえ
嬉しいね!!嬉しいね、Aちゃん！」
トガちゃんの何かのストッパーが外れてしまったのか、私に頬擦りをしてくる。
いつもより、スキンシップが激しいような...
そんなことを思いつつ、私はトガちゃんの背中に手を添える。
そしてそのまま、ぎゅーっと抱き寄せた。
人前でこんなふうに抱きつくのは難しいから、今やっておかないと機会はない。
というわけで、私はトガちゃんとの過剰なまでのスキンシップを楽しむことにした。
だって私はトガちゃんのことが大好きですから。一番のお友達として。
その日の晩は眠くなるまでお喋りをしたり、髪をいじりあったりして遊んでいた。
情報はチェックアウトの時に訊くことになりそうだ。
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鈴蘭(プロフ) - ゆいなさん» コメントありがとうございます！トガちゃんが大好きな方にそう言ってもらえて光栄です！ (2020年8月21日 21時) (
レス) id: f42ad491f0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいな(プロフ) - トガちゃん大好きなので最高です！、 (2020年8月15日 23時) (レス) id: ec54d11116 (このIDを非表示/違反報告)
鈴蘭(プロフ) - 月雪桜@歌い手好きさん» コメントありがとうございます！トガちゃんの魅力が伝わっていて安心しました。次回作、何を作るかはわかりませんが読んでくださると嬉しいです！ (2018年11月20日 22時) (レス) id: f42ad491f0 (このIDを非表示/違反報告)
月雪桜@歌い手好き(プロフ) - とてもトガちゃんの魅力が表にでていて(ヤンデレ的な意味も含めて)とても良い作品だと思いました!完結おめでとうございます!とても面白かったです。次回作も期待しております! (2018年11月20日 22時) (レス) id: ada51b0201 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鈴蘭 | 作成日時：2018年9月19日 23時
