【ヒロアカ】今日もトガちゃんと【トガヒミコ】

ベタベタ　７日目 ページ13

ある日の夕方のことだ。


私は情報調査のために、トガちゃんに内緒で移動しようとしていた。


私の情報操作の日程はぎっしりとつまっている。


だって、早く終わらせて、トガちゃんといたいから。


「それでは死柄木さん、行ってきます」


アジトに残っていた死柄木さんに挨拶をし、出発しようとしたその時。


「どこ行くの、Aちゃん」


扉を開けた先に、トガちゃんがいた。


その顔には純粋な疑問ではなく、理由を話せと書いてあるようだ。


...なんでバレたんだろう。


トガちゃんにバレてしまうと、一緒についてきたがる。


そして、トガちゃんをつれていくと、記憶の奪取量が増えてしまう。


だから情報調査の時はバレないようにしているのだけれど。


なぜか、毎回毎回バレてしまう。


詰め込んだ計画も意味をなくす。


「何でって顔、カァイイよ

　Aちゃんのことならなーんでも知ってる

　好きな場所も食べ物も、どこへ行くかも、ね」


そう言ってトガちゃんは微笑んだ。


いや、あれは微笑みじゃない。獲物をとらえた捕食者の顔だ。


「そ、そっか...

　ついて、くる？」


答がわかりきっている質問をトガちゃんにすると、いつものように頷いた。


今回の調査も長旅になりそうだ。

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