届けたい想い～２～ (ページ2)

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美鈴ｓｉｄｅ

社長「ただ、いいことばかりではなさそうだ。
　キスマイの中に、君に恋愛感情をもっている子たちが存在している。
君は、彼等の気持ちに気付いてるんじゃない？」

社長にそう言われて、浮かんできたのは、太輔くんと裕太くん。

「･･･恋愛感情なのかどうかは分かりませんが、
　好意をもって接してくれてると感じたことはあります。」

告白されたわけじゃないから分からないけど、

もしかしたらって感じたことはあった。

シングルマザ－で、年の差を考えたら、ありえないって声が聞こえてきそう･･･。

社長「だったら、考えてみてほしい。
もし、アイドルと君の恋愛の記事が掲載されたらどうなるか。」

私は、恋愛記事の週刊誌を見て、イヤな思いをしたことがあった。

その私が、今度は、当事者になってたかもしれない･･･

「・・・・・・・・・・」

いろんなことを考えると、言葉が出てこない。

社長「君には、君の居場所がある。
　仕事、家族、友人たち、君が存在してる居場所、
　そのすべてが、君の意志に関係なく、一瞬にして変わってしまう。
彼等は、そういう世界で存在してる人たちだってことを、
　たとえ、かなりの覚悟があっても、
どうにもできないことが、守りきれないものがあるってことを、
　もう一度、ちゃんと考えてみてほしい。」

厳しさの中に、優しさが感じられる社長の言葉･･･

きっと、今までも、いろんな恋愛のかたちを見守ってきたんだと思う。

社長が、話されたことが、すべてなのかもしれない･･･。

正直、今の生活環境を壊すわけにはいかなくて、

自分の想いだけで、どうにかできることではないと思う。

だからこそ、ちゃんと伝えたいと思った私は、

立ち上がって、話し始めた。