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君に誓う6 ページ38

Aが注文していた花を持って、二人は江戸の外れにある小高い丘に来ていた。

一つの墓石に花を手向け、二人で揃って手を合わせる。

真冬なのに、穏やかな風が吹き、Aは静かに笑みを浮かべた。

「…姉上も…きっと喜んでる」

「…そっか」

「銀時……ありがと」

「おー」

「………」

「………なァA、」

普段のポニーテールではなく、髪を結い上げているAを優しく抱き締め、銀時は耳元で囁いた。

これは、ずっと前から心に秘めていた感情。

彼女を縛り付ける、鎖。

「A、好きだ。俺の傍に…ずっといてくれよ」

「……それって、プロポーズってやつ…?」

「そう受け取れ。因みに拒否権はねーからな?」

「あははっ…何それ」

照れ隠しについた悪態にも、クスクスと笑うA。
細い腕が自分の背中に回ってきて、体温が上がる。

このまま自分だけのモノにしたい。
誰にも見せない。
誰にも触らせない。
彼女が信頼する真選組の奴等であっても。
自分はどこまで独占欲が強いのだろう。

だが仕方ない。
彼女相手なら、普段のS属性も引っ込んでしまう。
逆に臆病になってしまう。
彼女を失いたくない、と切に願ってしまう。

一人にしたくない。置いて行かれたくない。

もう大切なモノを失うのは、御免だ。

「…銀時。返事した方がいい?」

「今すぐにでも」

「銀時。…いいよ。あたしも…銀時の傍にずっといたいよ」

「A…っ」

感極まる、とはこういう時の事を言うのだろう。

銀時はAをきつく掻き抱き、その温もりに溶けたいと願ってしまった。

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あつぽん(プロフ) - アルハさん» ありがとうございます!!!私としてもすごく思い入れのあるこの作品についてそういうコメントいただけるのはすごくうれしいです!これからもよろしくお願いしますね(*^_^*) (2016年12月7日 11時) (レス) id: 3134e8bca3 (このIDを非表示/違反報告)
アルハ(プロフ) - 1から読みました!話に引き込まれていって凄く面白かったです!!最高!!! (2016年12月3日 14時) (レス) id: 5e4beefb64 (このIDを非表示/違反報告)
あつぽん(プロフ) - みゅうさん» ありがとうございます!そんな風に言っていただけるなんて本当に嬉しいです。励みになります!これからも頑張りますので、どうぞ応援よろしくお願いいたします (2016年8月25日 15時) (レス) id: 3134e8bca3 (このIDを非表示/違反報告)
みゅう(プロフ) - あつぽんさんの作品は全て読ませてもらっています!どれも面白くて大好きですっ!これからも頑張って下さいq(^-^q)応援しています(*´ω`*) (2016年8月2日 19時) (レス) id: ad4e56f403 (このIDを非表示/違反報告)
あつぽん(プロフ) - 月夜さん» おおおお!総悟&神威好きに出会えるとは!!わたしも大好きなので、喜びのあまりにやにやがとまりません(笑)実は私の作品、神威が活躍するの多いんですよ(笑)これからも楽しんでいただけると嬉しいです♪ (2016年7月4日 21時) (レス) id: 3134e8bca3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あつぽん | 作成日時:2016年2月6日 10時

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