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48・高杉side ページ11

夕日がオレンジ色になって、夜へと姿を変える。歌舞伎町に明かりが灯り客も増え賑わっていた。


そんないつもと変わらぬ夕刻の時間。


万事屋の階段下に並ぶ人影が3つ。



「おー、待たせたな。悪ィ悪ィ」

かつて戦場を駆け白夜叉と謳われた英雄、


「なんで集合場所に一番近いお前が一番最後に来ンだよ」


普段はお互い敵同士の佐幕派真選組幹部、


「ビビッて来ねェかと思ったぜ」

倒幕派の攘夷志士のカリスマ的人物

「ンだと、お前らが早すぎンだよ。初デートにソワソワしてきちゃう男の子ですか。」

「夕刻っつたら4時だろーが。5時なんっつたら夜じゃねェか」

「お前らうるせェぞ。ごちゃごちゃ言ってンなら置いていく」

「おいおい、待てよ晋ちゃん。そうカッカすんなって」

「誰が晋ちゃんだ、ブッた斬ンぞ」

結局誰1人欠ける事無く約束の時間に揃った銀時、土方、高杉。

「で…内部の状況はどうなってンだ」

「今日は、近藤さんは本部に報告。一番隊はその護衛。

他の隊にも何かしら仕事を与えて出したから、俺以外の隊士はいねェ筈だ。」


早々に真選組の門の前へ到着する。

そして、立ち止まった土方は二人の方を向き


「本当なら、俺にAを取り戻す資格はねェ…それを再びあいつと向き合えるのは」



しっかりとした声でそう告げると、


「お前らのお陰だ…礼を言う。」


恭しく頭を下げる。


「お前が礼なんて気持ち悪ぃな、まだ何も始まっちゃいねェだろーが。

うかうかしてると俺がAのこと、かっ浚っちまうぜ。」


銀時は視線だけでそれを見遣ると、いつものように冗談混じりに笑う。



「てめェは自分なりのやり方でA守ろうとしただけだろ、」


そう。Aの為にこそ手が出せなかった。それだけだ。


「こちとら同じ様にAに惚れた男だ。気持ちがわからねェでもねーからな」


自分もまた何となく想像したままに言うと、土方も少し笑って口を閉ざす。


「じゃあ、」

そして三人ふっと笑って、一歩踏み出す。

「…行くか」

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海子(プロフ) - めっちゃ泣きました!特に45話くらいからやばかったです!これからも頑張ってください! (2017年4月1日 5時) (レス) id: 83ea04ee11 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - まだ読み途中なんですが、めっちゃ泣けました。これからも応援してます!! (2017年3月13日 23時) (レス) id: 473a281676 (このIDを非表示/違反報告)
あつぽん(プロフ) - りんごさん» ありがとうございます!大人向け大丈夫でしたか?(笑)これからも頑張りますので、どうぞ応援よろしくお願いいたします (2016年8月25日 15時) (レス) id: 3134e8bca3 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - 最後の方とても…えろかったです…笑 なんかすごい大人な感じのお話でドキドキします笑 (2016年7月29日 2時) (レス) id: 0e09e5e967 (このIDを非表示/違反報告)
あつぽん(プロフ) - ロックマウンテンさん» 早速のコメントありがとうございます!喜びのあまりにやにやがとまりません(笑)神威君、大活躍ですよー!これからも楽しんでいただけると嬉しいです♪ (2016年6月28日 15時) (レス) id: df8f2d9e4c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あつぽん | 作成日時:2016年1月16日 16時

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