サカイメ３ ページ9
「ねー、そもそもスペルカードってなんだ？えーっと？」
だいちゃんが首をかしげて聞くと、女性は薄く笑った。
「私のことはカガリでいいわ。そうねえ、しいて言えば思いを形に表した物かしらね。スペカ．．．スペルカードのことね。スペカを作るときにその時自分はどういう思いだったか、自分は何の能力を持っているかが大切になってくるわよ。まあ、そんなに難しいことでもないから。どういうものかわかってなくても使えるし。」
意外とそういうところは適当なんだ．．．でも難しくないらしいし、すぐに私達もスペカを使えるようになれるかもしれない。
「ここで作るっていうのもなんだし、移動するわよ。」
そういうとカガリが消えた。次の瞬間、私達は明るい草原に立っていた。
「ここも私の作った世界、セイクリッドガーデンよ。【神聖な庭】という意味を持っているわ。さあ、スペルカードを作るとしましょうか。ここならすぐ試せるし。どっちからする？」
うーん、早く作ってみたいけど、なんか怖いなあ．．．
「どうする？」
「だいちゃんからでいいよ。」
「じゃあ、俺から！」
だいちゃんが元気よく手を挙げる。
「じゃあ、ここに立って、まずはスペカの名前を考えてみて。スペカは一般的に○○符「○○」って言う感じね。あまり難しすぎるのもあれだけど、簡単すぎるのも駄目よ。」
「うーんとね、じゃあ、えーっと．．．」
だいちゃんは一向にスペカ名を考えられないらしい。さっきからずっとうんうん言ってる。すると、カガリが何かを思い出したようにこちらへ顔を向けた。
「あ！うっかりしてたわ。実は、スペカを作る前にやることがあるの。だいちゃん、もういいわよ。」
そう言われて、だいちゃんが疲れた顔で戻ってきた。
「だいちゃん顔大変なことになってるよ？」
「も、もう無理．．．」
「本当はもうちょっと前からしておくべきだったんだけど、ちょっと目をつぶって。」
いわれるままに、私達は目を閉じる。
「はい、もういいわよ。」
いわれて目を開けてみると、なんだか、カガリの背が低い。最初はちょうどカガリのお腹くらいだった目線がカガリの肩ぐらいになっている。それに、物凄く頭がすっきりしている。これならどんなに難しい問題だって余裕で解けてしまいそうだ。
そして、なぜかパンツの中に違和感がある。
そっと覗いてみると、ついさっきまではなかったものが、股間についていた。
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作者名：海神（かいと） | 作成日時：2019年5月20日 9時
