竜白の忍【NARUTO】

百七十三の巻 ページ30

目の前で横たわる女性は私。


苦しそうに嗚咽を出しながら、痛みに顔を歪ませるのも私。


愛おしそうに波風ミナトをみるのも私。



「あとは頼んだよ、私。」


右眼のチカラ、白鬼眼によって賊を封印した私。


ちからなく目を伏せていくのも私。


私はただ、見ているだけ。


ナルトくんを抱きあげ、封印するまでが私の仕事。



「お願い、オリジナル。
どうか……頑張って…！！！」



突風が吹き荒れ、波風ミナトが私の元へ辿り着く。

既にその体は重症そのもので。


「だ、大丈夫ですか？！！」


「あぁ、ありがとう。
それよりAは…一体？」


「眠っているだけです、時期に目を覚ますでしょう。
それより、あれが九尾？」


「ああ。
A！A！大丈夫？！」



愛しあってる…素敵。

幸せになれたんだね、私……。


私はあなたの弱い部分だけど、能力的には相違ない。
そうでしょ？A？


「ミナト様…いえ、4代目様。
秋白は任務を全うします。Aをよろしく。」


「…！！
ん！ありがとう。頼んだよ。」



私を守るのはミナト様。


私が守るのはAとミナト様。

百七十四の巻→←百七十二の巻

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す