四十九の巻 ページ2
「ね、ミナト」
「ん？」
いつになく不安そうな表情の彼女ーー...
そんな顔しないでほしい
「念を覚えるに当たって “死ぬ”可能性は０じゃない
もしかしたら私の発でキミは死ぬかもしれない」
「待って、発ってなに？」
(そっか発は教えてないもんな)
「発って言うのは所謂術と同じ」
術と？
「つまり それは火遁使いでいう炎の役割と同じーーっていうこと？」
「そう！！そんな感じかな？
私が行う発によってミナトの
毛穴・・・
難しいけど これもAを守るためだ！！
「わからないって顔してるね
まぁ、簡単に言えば人間の奥深くに眠っている“強さの秘訣”を無理矢理引っ張り出すの」
(それに耐えられなくて死ぬ人も結構いるけど
私が見込んだ男だ やってのけるだろ？)
つまり、体の奥深くに存在するAの世界でいうオーラを無理矢理引っ張り出して 無事に念能力習得ってことかな？
「わかった、それを明日やるの？」
「うん、けどね 彼処で聞き耳立ててるやつがいるんだ
コレはいくら木の葉の人間といえど生かしておけない
ここで私が話していたのも悪いけど・・・」
聞き耳？！
うそ、でしょ？
ボクでさえ気づかない人の気配を察知するとは
感知型かな？
「大丈夫だよ
ほら、ね？」
凄い…
一瞬で晴れ空から一筋の雷を落とすなんて
けど、「A 無闇矢鱈に人を殺すのはどうかと思う」
「木ノ葉隠れの里の人じゃないよ この人、草隠れだね」
焼け焦げた魚のような死体の頭部にある額当ては
木の葉も手を焼いているという草隠れの里のものだ。
「ん、そっか
じゃあ、この人はーー。」
「「埋めるか」」
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作者名：ヴィズ | 作成日時：2018年4月5日 3時
