応援 ページ9
凛月「…急に何。気持ち悪…。
…え、それ…Aの…。」
真似？
零 「あぁ、我輩は嬢ちゃんを、
凛月よりも前から知っておったからな。」
は？なにそれ。
初耳なんだけど…。
零 「親同士が、元々仲が良くてのう。
お主が昼間寝てる間に、嬢ちゃんがうちに遊びに来てたんじゃよ。」
凛月「…え？
そうだったの？」
零 「うむ。
我輩と遊んでおったとき、幼稚園の話をしてくれてのう。
いつも教室にこもって一人で遊んでいる男の子がいると。
友達になりたいと。
我輩に相談してきたんじゃよ。
まぁ、それがお主だったわけじゃが…。」
…Aが…俺のこと気にしてくれてたんだ…。
零 「すぐに凛月だと分かった。
しかし、凛月は誰にでもは懐かんかったからのう…。
どうしたものかと考えて、やっと思いついたのが、さっきの言葉じゃった。」
『私はなんでも知ってるよ！』
…兄者みたいなこと言う子だなぁって思ってたんだよね。
零 「我輩と衣更くんにしか心を開いていなかったからのう。
何か、共通点があったほうが親しみやすいと思ったんじゃよ。
しかし、そんな言葉なくても嬢ちゃんはお主と仲良くなれていたと思うがな。
…そういう子なんじゃよ。
友を大事にする子じゃ。
お主の愛の告白が、成功したのか失敗したのかはわからない。
…しかし、案ずることはない。
あの子は決して、お主を見失うことはない。」
…俺は、いろんなことを心配してたんだ。
ま〜くんとAが結ばれることも、
それによって俺がいらない存在になって、
忘れられることも、
二人が俺のそばにいてくれなくなることも。
まだ不安は消えてない。
でも、少しは気が楽になった。
今日だけは、兄者に感謝してもいいかな。
凛月「…ありがとう。兄者。」
零 「…頑張れ凛月。
我輩は、お主の幸せを一番に願っている。」
やっぱりこいつは、
不審者であれストーカーであれ
俺のお兄ちゃんだ。
嵐 「凛月ちゃん！」
凛月「あ、ナッちゃん。」
兄者と別れると、俺の方へナッちゃんが走ってきた。
嵐 「レッスン行くわよ！」
凛月「は〜い。」
ナッちゃんも、Knightsのみんなも、
兄者やコーギーも。
みんな俺を応援してくれてる。
俺はひとりじゃないんだ…。
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