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勝:第10話、ねむい... ページ11

〜No side〜




山「言っとくけどな
俺はお前の罪を咎めよう
なんて、これっっぽっちも
思っちゃいねぇ」





山「俺も同じ犯罪者だ
むしろウェルカムだ」






山「でもな、俺は罪を
犯せば誰かが傷つく事を
知っている」





山「いつか自分に罰が
降る事も知っている」





山「それでも譲れねぇ
ものの為に法を破る...
お前はどうだ?」




山「その覚悟はあんのか?」




山「ちゃんと自分の
中に..."自分"持って
生きてんのか!!?」







「.........」






山「誰も助けてくれなかった?
誰も側にいてくれなかった?」






山「違ェだろ!!!」






山「お前が何も見ようと
しなかっただけだ!!!
大事なものはそこかしこに
あったんだよ!!!」






「...そんな事、ない...
私はずっと一人だった
誰からも...家族からも
必要とされてなかった」





「大事なものなんか...
何も、なかった...」




山「ホントに
そう思ってんのか?」





山猫の問いにAは
何も答えなかった





山「だとしたら救いようの
ない馬鹿だよ、お前は...」




もう涙を留めようともせずに
Aは俯くと涙がポロポロと
溢れ出る






山「...ちょっと頭貸せ」




「...何...?」





ーキュッ





山「ほら、顔上げろ」





また叩かれるのか?と
少し身構えながらゆっくり
顔を上げてみると





山猫が持つ手鏡に、髪に
黒いリボンを結んだ自分が
映っていた





ーシュルッ...




Aは髪に結ばれた
リボンを取り、それを
握りしめる






山猫は無言で、ある
一枚のカードを渡す
その内容は






『Aへ!誕生日
おめでとう、大好きだよ!
リボンに不恰好だけど猫を
縫ってみたわ!よかったら
一緒に作ろう!!』




ーポタッ、ポタッ





カードに涙が数滴落ち
字は滲み始める、でも
涙は止まる事を知らない






「ひっ...うぅ...」






山「...お前は
一人じゃなかったんだよ」





山「お前には側にいてくれる
人がいたんだよ」





「ぅん...う"ん...っ!」




伏せていた顔を上げると





ーパサッ、パサ...





彼はもう消えていた

里:第11話よ、あー寒い...→←山:第9話だ、いやほんとお願いします ←



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スカーレット(プロフ) - ラーララさん» そして彼らは散り散りとなった...あ、番外編でイジメのヤツ、ボカロっぽいのやる予定です ← (2019年11月29日 19時) (レス) id: 5e178e612d (このIDを非表示/違反報告)
ラーララ(プロフ) - スカーレットさん» 残された三人はいつのまにか二人と縁を切っていて…← (2019年11月29日 19時) (レス) id: eaf17a2504 (このIDを非表示/違反報告)
スカーレット(プロフ) - ラーララさん» それを密かに喜ぶ光一だった ← (2019年11月29日 19時) (レス) id: 5e178e612d (このIDを非表示/違反報告)
ラーララ(プロフ) - スカーレットさん» そして自暴自棄になった和馬← (2019年11月29日 19時) (レス) id: eaf17a2504 (このIDを非表示/違反報告)
スカーレット(プロフ) - ラーララさん» 密かに広がる二人の心の距離 ← (2019年11月29日 19時) (レス) id: 5e178e612d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:スカーレット | 作成日時:2019年10月27日 20時

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