◆俺だけを、愛せ。◇【宮地清志】

who＊14 ページ14

自主練を始めて、一時間くらいたった。




鈴野の姿はない




宮地「結局帰ったのかよ...」




帰れ帰れって言ってたのに
この悔しさはなんだ!?




口だけかよ...




ボールを片付けて
部室に行った。



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宮地「ん？」




ベンチに座って

ボールとタオルを片手に寝息をもらしてる。



うちのマネージャー...



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宮地「んだよ、帰ってねーのか」




だからなんで俺はちょっと嬉しくなってんだよ。




宮地「仕事するか寝んのかどっちかにしろよバーカ」




ゆっくりと鈴野に近づいてしゃがみこむ。



うわー、マジで寝てんのかこいつ。




まあ、疲れるよな


今まで一年にやらせてきた雑用を
今じゃあ全部こいつに押し付けてんだ。



よくもまあこんな部活に入ってくれたよ...




少し乱れてる髪を整えるように撫でてやった。



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宮地「いっつも生意気なことばっかり言ってよ...もっと先輩敬えっつの」




なおも気持ちよさそうに眠る鈴野。




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...改めてこいつの顔見てみると


けっこうまつげ長いんだな...




体ちっちぇー...




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確かに、可愛い〜...かもしれない




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宮地「こんなとこで寝てるから襲うとか言われんだぞ...」




無防備過ぎる。


何もかも。




これじゃあ襲われたって文句言えねぇよ...




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鈴野の頬に軽く触れて




顔を近づけた。




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ほんの一瞬

感じる唇の温度と、柔らかさ。




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宮地「ん...?」




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あれ

俺なにやってんだ...?




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事態に気づき

飛ぶように後ろに下がった。




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起きてねぇよな!!?




微動だとしない鈴野をみて安堵する




俺、バカだろ。



なにやってんだ。




ついこの前俺が今やったみたいなこと試みようとしてた部員を




殴り飛ばしたとこなのに...




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宮地「あ、こいつ携帯見ながら仕事やってやがったな!?」




自分のやったことを自分で否定するために


鈴野の手元にある携帯を取り上げた。




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