１４． ──第二章 体育祭編 ページ15
「本当に残念なのですが、僕は女性に興味がありません。男に興味があるというわけでもありません。二次元と死体は別で、生身の女性にはまったく興味を惹かれません。なので好きな人がいるかどうかとたずねられてもいません、興味もありません、としか答えられません」
とある日の休み時間、取り巻きの中でも特別しつこい女子にアタックされまくった末、クラス中にきこえる大声でグルッペンが宣言した言葉だ。
俺はそのことをあらかじめ知っている身ではあったが、まさかそんなインパクトのある内容をクラスで公言しやがるとは思っていなかったので、グルッペンがそういった瞬間、飲んでいたスポーツドリンクを噴き出してしまった。奇妙な半笑いでグルッペンをみる俺。グルッペンも俺のほうをみていた。クラス中の全員が、グルッペンに注目している中で、俺たちだけが目を合わせている。グルッペンは俺を指さして、笑いながら「まぬけヅラ」といった。
それ以来、俺とグルッペンはふたりでつるんでいることが増えた。
俺にはもとから親しくしているグループがあって、そこからふたりほど勇気のあるやつが俺とグルッペンにもちょっかいをかけてくれるようになった。最近はそのふたりを含めた男子ばかりの四人グループで一緒にいることが多い。女子がいない、話しはするが深入りはしないっていう今の状態はかなり楽だ。今までも男子だらけのグループにいたはいたが、そのグループが頻繁に女子とも交流する──交流というか、まあいってしまえば合コンとか──ような空気のグループだったので、そういうこともないっていうのは、俺にとってはだいぶ新鮮だった。
「そろそろ体育祭だなー」
いつものように俺とグルッペンを含んだ四人で集まってメシを食っているときに、ふとグルッペンがそうつぶやいた。グループのうち、俺ともうひとり、小泉は運動が好きなタイプで、いうまでもなく体育祭を楽しみにしている。だがグルッペンともうひとり、白石は運動が苦手で、体育の成績はいつもさんざんってタイプだ。グルッペンが運動苦手なのは、ビジュアルからのイメージ的には意外っちゃ意外だったが、それもまたギャップで俺はわりと悪くないと思う。あれ？ なんの話だったっけ？ あ、そうだ、体育祭の話だ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 233人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
［wrwrd!］ 有 名 実 況 者 (?) ［実況者］［現パロ］ 【t.n】俺の弟がひたすらに可愛い件について。2【w.rwr.d】 【wrwrd】最強能力者で何が悪い(男主)【実況者】もっと見る
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
エス(プロフ) - ミオさん» いや私も書きながら「かわいいな……」と思ってました……（真顔）。ありがとうございます！続編もよかったらよろしくお願いいたします！ (2019年10月21日 22時) (
レス) id: 59009a1e5b (このIDを非表示/違反報告)
エス(プロフ) - 豆鳩さん» ありがとうございます＞＜ｗｗｗ高校生らしいお話書けていたらいいな！と思うので天使といっていただけてうれしいです！高校生って天使のようなかわいさ！ (2019年10月21日 22時) (レス) id: 59009a1e5b (このIDを非表示/違反報告)
エス(プロフ) - ロアさん» ありがとうございます！ｗｗｗしかと受け止めました！！ (2019年10月21日 22時) (レス) id: 59009a1e5b (このIDを非表示/違反報告)
エス(プロフ) - 浅葱さん» わーありがとうございます！！grだけでなく主人公までかわいがっていただけてありがたい限りです……！続編に移行しましたので、よかったらそちらもよろしくお願いします！ (2019年10月21日 22時) (レス) id: 59009a1e5b (このIDを非表示/違反報告)
ミオ - グル氏可愛いなぁ..!続き待ってます！ (2019年10月21日 21時) (レス) id: 4083773df2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：エス | 作成日時：2019年10月20日 2時
