善逸とガチ恋したいヤツちょっと来い【鬼滅の刃】

△18 本能VS理性（笑） ページ19

「て言うかねえ！！！
こんなことして何が目的なのよ！！自分に惚れてる男をもてあそんで、そんなに楽しい？」


「うん」



善逸は泣きそうになりながら、
「俺はAちゃんが思ってるほど強い男じゃないんだからね、襲っちゃうからね？」
って脅してくる。



「襲いなよ、だったら」



意気地なし、ヘタレ、さっさと押し倒してよ。

わたしに触れるたび、わたしと喋るたび、あんなに熱っぽい眼差しをしておいて、どうして奪おうとしないの。ぷんすか。





「……すみませんねぇ！！！！」


まさかの逆ギレ。


「女の子とここここんなことした経験ないんです！！！ビビってるんです！！」


「お、おう」


「俺、処女膜破るのとかもヘタクソだと思うし、Aちゃんに痛い思いさせちゃうんじゃないかって怖いんです！！！」


「やめろ生々しい」


「だから俺は！！」




そこまで言って、くちびるが震えた。わたしはジッと善逸の言葉を待った。




「……そのせいでAちゃんに嫌われたら、
俺から離れていっちゃったら、って思うと……
俺は、とても、怖い」



その声音はかわいそうなくらい弱々しかった。




「女を抱くってどんな感じなんだろう。知りたくてたまらない。近いうちに俺はその衝動に負ける気がする。だけど、だけどね、１０年も好きなんだよ。我ながらきもいけど」



どれだけ女の子に恋したって、記憶にへばりついて離れないのは、ただひとりだけ。


たかがこんな感情に、たかが生殖という目的のためにある付属品に、たかが恋に、衝動が負けるワケなんてないけどさ、それでも俺は、きみを。

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