善逸とガチ恋したいヤツちょっと来い【鬼滅の刃】

△17 健全な思春期男子 ページ18

「じいちゃんも獪岳も用事で家にいない、こんなお昼にすることは決まってるよね」



「それって……」

善逸が唾をのみこむ。



「そう。春画を見ること」




コツコツ集めてきた雑誌を押し入れから出す。
やっと解放されるときがきたよ、きみたち。




「そっちかー！！！Aちゃんそれは男の遊びー！！！」


「男女平等。春画も見ないような女なんてつまらないでしょ」




童貞の幻想をくずされて泣く善逸を横目に、春画を開く。



「善逸のも持ってきてよ」


「ないよ！！！見つかったらじいちゃんにブッころされるじゃん！！」


「かわいそうに。３冊くらいあげるよ……
獪岳の部屋にはないかなぁ」


「行かないで！！！探さないで！！！」




青くなった善逸に必死におさえられたから、しかたなく雑誌を開く。これは写真だ。




「やらしいね」


上向きの蛙みたいな女の足、こぼれた乳房、男の腰のうねり。主導権はいつだって男にある。女はつぶされて呻くしかできない。男はバカみたいに口を開いて、一点の快感に浸っているけど。



「うわ……」って後ろからのぞいてくる善逸に、チラリと振り向く。




「わたしがこうなってるところとか、想像したことある？」


「エッいやないと言ったらウソになるような」




善逸をじっと見つめていると、観念したみたいに顔を伏せた。




「あ……あります」



取りえの耳は真っ赤。




「……１回だけ？」


「……何回も、頭のなかで、Aちゃんを、汚した」


声が鼻にかかって、不自然にふるえていた。
悪いことをしたみたいにうなだれている。

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