私の名は[救世主]【転生したらスライムだった件】 (ページ42)

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88話ページ42

《告。[万能変化]で味覚を再現していなければ、そこまでダメージを受けませんでした》

　

あ......

　
そ、それより！獲得したスキルの効果って何？

　

《告。スキル[馬鹿者]を合成すれば、主様にとって有用なスキルを獲得可能です。

実行しますか？ YES/NO》

　

.....合成するならその説明も必要ないってか。

いいよ有用なら。YESだよ(怒)

　

ベニマル(....大丈夫か？)

口に出せないのか、秘匿通話でベニマルが聞いてきた。

見ればわかるだろ。無事だよ！

シオン「どうだ？おいしかっただろう？」

クソ不味かったよ。

だが、頷くか首を振るか。悩みどころだな.....

受け答えをどうしようかと頭を抱えていると、食堂のドアが開いた。

チェパロ「あ、A様！ここにいたんですか、探したんですよ！」

ナイスタイミングだ、チェパロ！！

出来ればもっと早く来てほしかったけどな！！

心中でチェパロにお礼を言いながら、私はシオンから逃げ出した。

　

*

　

シオンから逃げおおせた私は、仕方なくベニマルの部屋で休んでいた。

男の部屋は初めてだが、このログハウスは建てたばかりなので大した家具がない。

ちぇ。つまんないの。

こういうのはさー...ってもういいや。

ベニマル「助かった。悪かったな、身代わりにしちまって」

本当だよ。もう少しでぶっ倒れるところだったんだよ？

チェパロ「あのー....僕は、ここにいていいんでしょうか？」

(君、私の通訳だから。いなきゃ困る。)

チェパロ「そ、そうですか？へへ....」

　

《告。[殺戮者]の解析鑑定と[救世主]の補佐、[馬鹿者]と[万能変化]の合成能力として、

ユニークスキル[影武者]を獲得しました。これにより、スキル[馬鹿者]は消失しました。》

喜んでいるチェパロを見てほのぼのしていると、[救世主]から連絡が来た。

影武者、だって？

何か、面白そうな名前のスキルだな。

《告。ユニークスキル[影武者]は、

欺瞞：相手の解析鑑定結果を偽装する。

変化：本物そっくりに擬態する。擬態には、本人の力をある程度知っておく必要がある。

....以上の2つの効果を持ちます。》

え、え？

―――――え！？

思わず、目の前の机をたたいて飛び上がった。

突然の音に驚いたのか、二人の肩が一瞬上がった。

それも面白いが、それどころじゃない。

ベニマル「ど、どうした？」

何気にこれ....偽物騒ぎとか、漫画みたいなことが出来ちゃうのでは！？