私の名は[救世主]【転生したらスライムだった件】 (ページ36)

今日:28 hit、昨日:113 hit、合計:600,400 hit

82話ページ36

分身(まず、ゴブリン達は候補から外そう。)

(そうだね。みんな技術習得に忙しいもんね。)

分身(となれば、シュナやクロベエ、ドワーフ達も駄目か。ハクロウは？)

(...人型になれるって知ったら、余計にしごかれそう)

分身(わかる....じゃぁ、リムルは？)

(リムルは、個人的にとっときたいかな。シオンは？)

分身(シオンは...うーん....何か、リムル様一筋って感じだし....)

(リムルに聞かれたら、すぐバラしちゃいそうだよね。)

分身(そうそう。となると、残りはベニマルかソウエイ？)

(ソウエイとはあまり話したことないから、話しやすさで言えばベニマルかな？)

分身(でもさ、本体。ソウエイは諜報活動してるんだぜ？忍者っぽくない？)

(うん。それを考えると、話しかけてみたいところではあるんだよなぁ....)

分身(秘密は守ってくれるだろうし、とりあえずソウエイから行く？)

(そうだね。うん、そうしよう！)

とんとん拍子に話は進み、初めに話しかけるのはソウエイにしようと決まる。

だが、そんな能天気な私を置いて、事態は急速に動こうとしていた。

　

*

　

その夜。

リムル達が行う会議に参加させてもらえなかった私は、仕方なく洞窟で机や椅子を加工していた。

全て木製だが、強度はそれで充分。

道具はいくらでも生成可能なので、トカゲ達にも手伝ってもらうことも出来るのだ。

木を伐りすぎると生態系に影響を及ぼしちゃうから、あまり多くの木材は取れないけど。

そのうち、植林とかしたいな。

そういうスキルがあれば、或いは可能かもしれない。

サウラー「A様！いいんですか？会議の内容聞かなくて！」

カァンカァンと釘を打ち付ける大きな音が響く中、サウラーが大声で私に聞いてきた。

『あぁ、全然大丈夫。分身2号に、窓から盗み聞きさせてるから』

サウラー「なんか、嫌な役回りですね...」

『何か？』

サウラー「なんでもございません」

何事もなかったかのように、サウラーは作業を再開する。

アヤに似たのだろうか？危機回避の仕方が、地味に上手くなってる気がするな。

話を戻すが、会議に関しては何も問題ない。

さっき言った通り、分身2号を通してバッチリ盗み聴きしているからだ。

オークの軍勢がおよそ20万だと聞いたときは、思わず情報接続(データリンク)切りたくなったけどね。

オークロード？の本体は湿地帯に向かってると聞くし、すぐに攻められはしないだろう。