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24話 ページ25

翌日、俺は局長室に呼ばれた。いよいよ上直々に捜査ストップがかかるのだろう。
しかし、何を言われようと俺はやめるつもりはない。そう覚悟して赴いた。


平子「失礼します。」


局長「やあ、急に呼び立ててすまないね。」


平子「いえ。ご用件は?」


局長「ああ…君は、上野Aさんと付き合っていたんだよね?」


平子「…はい。」


なぜそんなことを聞くのか。そもそも、局長の口から彼女の名前が出てきたことに驚いた。


局長「…正直に言おう。彼女の為に、件の喰種を追っているのならやめなさい。」


平子「どういうことですか?」


局長「私はなにも、暴食を追うのをやめろと言っているわけではないんだ。やつは非常に危険だからね。1日も早く駆除した方がいい。ただ、彼女の死の原因を調べようとするのをやめてほしいと言っているんだ。」


平子「なぜ、局長自らそのように釘をさすのですか。彼女は一体、あなたにとって…いや、CCGにとってなんなのですか。」


局長「それは君が知らなくてもいいことだ。私はこれでも君に同情しているから、奴を追うことは止めないでいるんだよ。彼女の仇だ。君が討つのは許そう。だが、それ以上は許せない。…分かって、くれるかね?」


平子「……分かりました。」


はい、そうですか。と納得出来るわけがない。ただ、これ以上何かを言って、暴食を追うことさえ禁じられたら動き辛くなる。今は仕方ない。だが、必ず彼女の死の真相を暴いてやる。


局長「…分かってくれて嬉しいよ。では、引き続き捜査を頼んだよ。平子…上等?」


平子「はい、了解しました。それでは、失礼します。」


彼女は、どれだけのものを背負って死んだんだ?上からストップがかかるほどの何かを、彼女は知ってしまったんだろうか。だから殺されたのか?いや、そう考えてしまうと、CCGは喰種と繋がっていることになる。喰種を使って彼女を葬り、そして邪魔になった喰種を仇という体で俺に駆除させる……。
もし、この考えが合っていたとしたら……。それはとても、恐ろしいことだ。


平子「少し慎重に、調べていくしかないな。」


まさか俺の言葉を鵜呑みにしているわけがないだろうから、きっと俺はこれからも密かに監視されていくんだろう。
彼女の仇を討つだけのつもりが、組織が絡んでくるほどの話になるとは…。


平子「A…俺はお前が分からなくなってきたよ…。」

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駄郎(プロフ) - すごく心が痛くなりました(´;Д;`)めっちゃ切ない作品、、、素敵でした、、、(><) (2018年5月28日 1時) (レス) id: d57e5a8b8d (このIDを非表示/違反報告)
歯磨き粉(プロフ) - とても嬉しいです!ありがとうございます!この後どうしていこうか思案中なので更新待っていて下さい!頑張ります! (2016年7月27日 21時) (レス) id: dae8dd9e10 (このIDを非表示/違反報告)
かなり。(プロフ) - 最高です!!感情の表現がすごく細かくて尊敬します!!応援しています! (2016年7月27日 21時) (レス) id: 681ac572b8 (このIDを非表示/違反報告)
歯磨き粉(プロフ) - 意見ありがとうございます!確かに詰め込んでる感はありますので、改善していきます。 (2016年3月29日 21時) (レス) id: dae8dd9e10 (このIDを非表示/違反報告)
ハイキューって神だよね。 - 少しぎゅうぎゅうで読みづらいです。もう少し間が空いていると読みやすいです。無理言ってすみません。更新がんばってね。 (2016年3月18日 12時) (レス) id: 3186d38158 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:歯磨き粉 | 作成日時:2016年3月10日 23時

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