23話 ページ24
怒りしかない。こいつは、勝手な自分の感情だけでAの命を奪ったんだ。
もうこいつの話を聞く必要はない。クインケを構え、暴食に襲いかかる。
「あーやだやだ。そんなに怒らなくったっていいじゃん？もう彼女はいないんだし。」
赫子を出して、俺を迎え撃つ暴食。誰のせいだと思ってるんだ。
平子「お前は、苦しんで死ね。」
動きからして大した喰種ではない。思った通り、あっけなく暴食は死んだ。そう、あまりにも…あっけなすぎた。
平子「こいつ…。」
本当にこいつは、「あの」暴食なのか？あの時のあいつは、複数の捜査官に囲まれていても、難なくその包囲網を脱出した。たくさんの犠牲者を出して。あいつのレートは、SSだったはずだ。こいつはよくてAレート…。しかし顔は、紛れもなく暴食のもの。
平子「なんなんだ…一体。」
プルルルルー
鳴るはずのない電話。またしてもAの携帯が鳴った。
平子「…お前、誰だ。」
「あ〜…平子チャン？お疲レ〜。俺の片割れ、殺しタ？」
平子「片割れ、だと？」
「ソウソウ。俺ノ気持ちヲ、代弁シテもらったノ。俺、恥ずかしがり屋だからサ。」
平子「何ふざけたことを…！どこにいる！？今すぐ出てこい！！」
「もう手遅れ、ダヨ？ご馳走サマでしタ♪それでハ、また…会いまショウ♪」
平子「待…！！」
プツンと切れた電話。手遅れだと？もしかして…
平子「しまった…！！」
俺が偽物と対峙していた時、すでにあいつは捕食を始めていたんだ。まんまとハメられた。
路地裏から出て、数十メートルしか離れていない所で、見るも無残な光景が広がっていた。
こんなに近くで本物が暴れていたのに、俺は頭に血がのぼって何も気付かなかった。
平子「くそッ…！！」
すでに多くの捜査官が来ていて、その中に倉元の姿を見つけ近寄った。
平子「倉元…！」
倉元「丈さん！一体どこに行ってたんですか！？先程まで暴食が暴れてたっていうのに！またあいつを取り逃がしました…。しかも、逃げる最中に電話までかけてたんすよ！？あいつ、どこまで俺たちをおちょくるつもりなんだ！」
平子「…その電話の相手は俺だ。俺は…あいつの策略にはまった。偽の暴食をつかまされたんだ。しかも、この現場から数十メートルと離れてない所で、だ。」
倉元「偽の…？」
…謎は、ますます深まるばかりだ。
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駄郎(プロフ) - すごく心が痛くなりました(´；Д；`)めっちゃ切ない作品、、、素敵でした、、、(＞＜) (2018年5月28日 1時) (
レス) id: d57e5a8b8d (このIDを非表示/違反報告)
歯磨き粉(プロフ) - とても嬉しいです！ありがとうございます！この後どうしていこうか思案中なので更新待っていて下さい！頑張ります！ (2016年7月27日 21時) (レス) id: dae8dd9e10 (このIDを非表示/違反報告)
かなり。(プロフ) - 最高です！！感情の表現がすごく細かくて尊敬します！！応援しています！ (2016年7月27日 21時) (レス) id: 681ac572b8 (このIDを非表示/違反報告)
歯磨き粉(プロフ) - 意見ありがとうございます！確かに詰め込んでる感はありますので、改善していきます。 (2016年3月29日 21時) (レス) id: dae8dd9e10 (このIDを非表示/違反報告)
ハイキューって神だよね。 - 少しぎゅうぎゅうで読みづらいです。もう少し間が空いていると読みやすいです。無理言ってすみません。更新がんばってね。 (2016年3月18日 12時) (レス) id: 3186d38158 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：歯磨き粉 | 作成日時：2016年3月10日 23時
