理不尽18 ページ20
春市「え…?名前呼ばれるのってそんなに珍しいですか?」
菜「いや!これマジで凄いことなんだよ!?」
春市「先輩…あの///離れてくれません!?」
菜「こいつね、男なんてみんな芋だと思ってるからね!?降谷君のことなんて呼んでるか言ってみ!?」
あ「ノッポ芋。痛っ!!ちょ、殴るなら言わせんなや!!」
菜「だってやっぱムカつくんだもん。他にも御幸の事はメガネって言ってるし、倉持の事はヤンキーだからね?どんなイケメンでも名前を覚えないのこの子は!!普通覚えるよね!?イケメンの名前はっ!!」
春市「はあ…。」
あ「菜摘、春市君引いてるよ。」
菜「だから何でこの子の名前だけ覚えてんのよ!?」
あ「分かんないよ、そんなの。」
自分が知りたいっての。
菜「やっぱりこの子は運命の人なんだよ!!絶対そう!!いやん、ロマンチック♡」
あ「ウゼェ。これだから恋愛脳の人間は。何でもかんでもそういう感情に結びつけるのやめてくれる?」
春市「あの、でも俺…そうだったらいいなって思います///。」
菜「お、言うねえ♪おねーさんはそういう子嫌いじゃない♡」
菜摘がまた、春市君にベタベタする。別に私としてはいいんだけどね?でも春市君嫌がってんじゃん?私は何とも思ってないよ?うん。春市君が嫌がってんの!
あ「菜摘離れて!」
菜摘を引っぺがす為に思いっきり引っ張ったら、バランスを崩してしまった。あ、ヤバい倒れる。衝撃に備えて、目をつぶる。……あれ?痛くない。
春市「大丈夫ですか!?」
目を開けると、春市君の顔が目の前にあった。状況確認…。私、春市君に抱きとめられた///!?
あ「うわああ▲◽♯///!?」
声にならない叫びをあげながら勢いよく離れる。顔が熱い。死ぬほど熱い。
菜「ほう。」
ニヤニヤとしている菜摘がウザい。今すぐ殴りかかってやりたい。けど今は…このうるさい心臓を鎮めなければ///。
春市「あの…怪我はないですか?」
あ「今話しかけんなっ///!!つーか帰る!」
逃げるように教室から出て、どこへ行くでもなくとにかくダッシュする。そう、心臓がうるさいのは、走ったせい。顔が熱いのも、運動したから!!ね!!そうだよね!?
あ「ゼーッ…ゼーッ…」
若干虫の息になるほど走りまくった。多分、おかしな人だったと思う。けどそんなのどうでもいい。この心臓の早さに、何か理由が欲しかったんだ。
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作者名:歯磨き粉 | 作成日時:2016年3月3日 23時