3話 ページ4
全てを理解して真っ赤になりながら手を離したその人。
あ「いえ、気にしないで下さい。分かってますので。」
御幸「いや、もっと気にした方がいいと思うぜ?俺は。」
あ「お兄ちゃん、久しぶりね。元気そうで良かったわ。」
御幸「おう!Aも元気そうで良かったよ。見ないうちにまた綺麗になったんじゃねーか?」
あ「そんなことないわよ。年々お兄ちゃんに似ていくもんだから、色んなトラブル起こりまくりだわ。」
御幸「はっはっはっ!」
倉持「マジで似てんな、お前ら。全然気づかなかったわ…。Aちゃんだっけか。ごめんな、今度何か奢るわ。」
あ「いえ、大丈夫です。このようなトラブルは日常茶飯事ですので。」
御幸「俺が知らないうちにそんなに胸触られてんの!?」
あ「違うわよ!胸まで触られたのは今日が初めてだけど、さっきだって女装じゃないかって疑われたんだから。伊佐敷先輩に。でもそんなの、お兄ちゃんと同じ学校選んだ時点で予想出来たことだし、大丈夫だってことよ。」
御幸「ふーん…。ま、今日見学してくだろ?特別にベンチで見させてやっから、ついて来いよ!」
あ「ありがとう。でも、私先に監督さんのところに行きたいの。」
御幸「監督ぅ?それならあそこにいたぜ。」
あ「そう。じゃあ先にご挨拶に行ってくるわ。菓子折り持ってきたの。」
御幸「律儀だよなー、Aは。」
あ「お兄ちゃんがチャランポランだからね。私がしっかりしなきゃ。じゃあ行ってくる。あ、倉持?先輩でしたっけ。本当に気にしなくて大丈夫ですので、奢りはなしでお願いします。じゃあ、失礼します。」
未だ罰悪そうに佇んでいた先輩を安心させようと、笑顔で挨拶をしてその場を去った。
倉持「…///。」
御幸「Aに惚れるってことは俺に惚れたようなもんだからな?倉持君♪」
倉持「惚れてねーよ///!!それにお前なんかと全然違うじゃねーか!!すげーいい子だぞ、あの子は!!」
御幸「今度女装してやろーか?マジで激似だから♪」
倉持「いらねーよ!!ったく、何でこうも性格が違うんだよ。お前だって、Aちゃんみたいな性格だったら友達出来ただろうに。」
御幸「はっはっ!余計なお世話♡」
Aは割と天然のタラシだ。俺に似ているイコール美人ってことだし、たまに見せる笑顔が俺が言うのも何だけど、綺麗なんだよなー。ただ性格が真面目ちゃんすぎるのが難点かな。
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作者名:歯磨き粉 | 作成日時:2016年1月17日 21時