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.Aside.
黄瀬「あ…そういえばこれ…うちに忘れてあって…」
A「あ………」
や…ばい 私のノート
やっちゃった…忘れてきちゃった
すごい急いでたから……どうしよう
A「……中見ましたよね」
黄瀬「ごめん…気になってその…すんません」
忘れた私が馬鹿だから
謝らなくても…いいのにな……
黄瀬「まだちょっと曖昧だけど…Aちゃんの事、沢山知れた..ごめん、勝手に見ちゃって……なんていうか…本当に辛かったんだよね、何も知らずに無神経な事沢山してしまってごめん…。」
A「…謝らないで下さい先輩、何も悪くないですから…沢山巻き込んでしまって本当にすみません…。」
黄瀬「巻き込んでくれて…いいんスよ全然……!俺は、役に立ちたいんスよAちゃんの…だから、もっと色んな事が知りたい、そんで絶対…赤司からAちゃんを守りたい……です。」
なんでこの人
こんなに一生懸命になってくれるんだろう
チャラくて性格悪そうなのに
どうしてこんなに優しいんだろう
こんなに一生懸命に普通してくれない
すごくすごく 良い人だ
それなのに
どうしてもっと 心を開く事ができないんだろう
どうしても踏み込めきれない
それが何故だか分からないけど
A「ありがとうございます…すみません本当に」
黄瀬「何かあったらいつでも教えて、怖い事とか不安になったりしたらすぐに俺を呼んで欲しい。絶対すぐに行くから。」
A「はい…ありがとうございます。」
黄瀬「お兄ちゃんは…もう帰ったみたい、多分大丈夫だと思うけど、もし怖かったら…
A「大丈夫です、平気です。」
黄瀬「…そっか……うん、じゃあまた、明日話そう。今日はとりあえずゆっくり休んで…なんかあったらすぐ呼んで。」
A「はい…分かりました…今日は本当にありがとうございました」
黄瀬「じゃあ…また明日ね…」
今日起こった事
まだ全然信じられない
ちょっと頭が全然回らない
首の痛みが全然取れなくて
お兄ちゃんの顔を何度も思い出して
怖くなってしまって
夜は全然寝られなかった
お兄ちゃんといると
恐怖がどんどん積もっていって
時々本当に不安になる
でも、先輩が
先輩が優しくしてくれて
ほんの少し傷が癒えていく気がする
ほんの少しだけど
それでも何となく不安で
だけど
先輩の言葉は本当に
温かくて
私はその言葉に
今だけでもいいから浸っていたい
それほど先輩の言葉は安心した
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作者名:桃井結衣 | 作成日時:2018年11月4日 18時