第54話【回想4-3】 ページ22
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オドリドリは耐えることができず、そのまま戦闘不能になる。
「……アハハ、すごいもん見せてもらったアル。これはちょっと、ジムリーダーとしてしっかり叩き潰す必要あるかもしれないアルねぇ……」
(怖ッ……!?)
完全に狩りスイッチが入ったような表情のルーファは、続いてレアコイルを繰り出してくる。
「ちょっと交代しようかドオー。ニャローテ!もう一度お願いね!かみつく!」
「いやなおとアルよ!」
「うあっ……!?」
人間にまで不快感を与える音が、Aとニャローテを苦しめる。
「だ、大丈夫……!?ニャローテ……」
結構耳に来たのか、険しい顔をしているニャローテだが、「まだ行ける」とばかりに口角を上げてくれている。
「オッケー、もう一度かみつく!」
「トライアタ……怯んだアルか。まあ仕方ないアル」
技「かみつく」には追加効果としてたまに相手を怯ませるという効果がある。
「タネばくだんでとどめ!」
何とか3匹目レアコイルも撃破。おそらく次がルーファのエースだろう。
「フフ……思った通り、なかなかやるアル。ま、次のポケモンでもそれが通用するかは保証しないアル」
ルーファが繰り出してきたのは、人の顔に見えるような、変な模様のポケモンだった。
(見たことない子だな……見た目からしてはがねタイプなんだろうけど)
ただ、今回の場合、ルーファはテラスタルででんきタイプに変えてくるはずだ。
となれば、じめんタイプで押すのが良さそうだが、生憎じめんタイプのドオーはひんし寸前。
ニャローテも消耗しているのでエースを倒しきるのは難しいだろう。
「となれば……消去法!シャル!頼んだよ!」
タイプ相性は悪いが、なんとか頑張ってもらうしかない。
「行くよシャル、テラスタル!」
「電気とテラスタルの眩しさで!すべてを眩ませてやるアルよ!」
お互いにテラスタルを発動し、フィールドに輝きが満ちる。
「シャル、こごえるかぜ!」
「ドータクン、ジャイロボールアル!」
技を撃ち合うと、見た目はがねタイプのドータクンも、でんきタイプになっているので、グレイシアのこおり技がそこそこ通っているようである。
しかしグレイシアも弱点のはがね技を受けているので、手痛いダメージではある。
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作者名:リトルポム | 作成日時:2023年1月14日 22時