No.33 ページ2
静香の姿が見えなくなったその時
美「っ、類！！何やってんだよ！」
総「お前、何時から居たんだよ」
皆は類の方へと一斉に振り返った
類「一時間くらい前かな」
美「なんだよそれ！」
類「ずっと見てたから」
つ「ばっかじゃない！！！追いかけなよ！好きだったら、どこまでも追いかけたらいいじゃない！」
『つくし………』
つ「陰で見てて満足なの！？アンタ、それでも男なの！？」
類「行くよ」
つ「………へ？」
そう言って、胸ポケットから乗車チケットを取りだした。
類「俺もフランス、行ってくる」
美「類………」
総「はは、まじかよ」
Aも突然の事に驚きが隠せなかったと同時に、静香以上の寂しさがどこからか、込み上げてきた。
類「牧野、俺さお前のそーゆうとこ、すげぇ好きだったよ。俺にはもってない強さがさ。
……ガツンと来た、このままでいい訳無いってさ。
ありがとう」
類は、つくしの頭にキスを落とす。そして次に向かった先は、Aの元へ
類「A、もしかして泣いてる？」
Aは首を横に何度も振る、でも本当は小刻みに震える肩が一体何を表しているのか、気づいていた。
類「大好きだよA」
『っ僕も、大好きだよ類』
類はAを抱きしめた
類「ありがとう、いってくる」
ゆっくりとお互いの身体は離れて、いつの間にかもう類は手の届かない場所に居た
司「…………待てよ、類！！！！！！
……本当に行くのかよ。」
類「うん」
司「なんだよ！！！なんで俺に何の相談もねぇんだよ！！」
類「………ごめん」
司は類に近づいて、真正面から言葉をぶつけていく
司「っ、今までずっと一緒だっただろ！！！いきなり離れ離れかよ！なんだよお前！
やることが突然なんだよ！」
つ「………」
類「司、この前のことな「そんな事どうだっていいんだよ！！！！！」」
司「………なぁ、本当に行くのかよ。
なぁ、類、ふざけんなよ！！！お前、お前向こう行ったら誰もいないんだぞ！！！大丈夫なのかよ、なあ類！」
類「………元気でね、司」
司「っパリで、パリで調子こいてるやつ見つけたらすぐに連絡してこいよ、俺ら4人ですっ飛んでくからよ！！！
………なぁ、わかったな」
類「ありがとう、いってくる」
そう言って、歩きだした類
僕らはその類の背中をただただ、見つめた。
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作者名：もりのくまさん | 作成日時：2022年1月6日 9時
