検索窓
今日:2 hit、昨日:29 hit、合計:47,234 hit

むかしばなし ページ13

僕の家は代々、女の子を需要とする家系
だから、男である僕が産まれてきたことは高塚家では異例だった




高塚母「…っ、あの子がどんどん、男の子になっていくの
もう、どうしたらいいかわからないっ、!」




夜な夜な啜り泣く母を優しく慰める父




「ほら、あの子が例の…」

「あらあら、悲惨よね」




外に出れば批難




それに耐えきれなくなった母は、ついに
僕を「女の子」として育て始めた




ーーーーーーーーーー




物心着いた頃には、長い髪で可愛いお洋服や靴
手にはお人形さん




『っ、りゅいくん!!!』

類「………ん、A、!」




僕と類は、生まれた頃からずっとずっと一緒だった




『んぅ、りゅい〜?』

類「るぃっ!」




中々、類の名前が呼べなくて苦労した1歳




『ぴあの、やっ!!!!』

類「……いっしょぃ、がんばろぅ、?」

『………るぃ、』




2人で苦労した、ピアノとヴァイオリン

2人で出来た、ピアノとヴァイオリン




2人で過ごした、かけがえの無い日々
でも、僕が3歳になって間もない頃




ーーーーーーーーーーー




高塚母「A、今日から違うお家に住むの」

『ちがう、おうち?』

高塚母「そう、だからお引越し」




ーーーーーーーーーー




類「あれ、Aちゃんは、?」

花沢母「今日は来ないの」

類「そっかぁ、」


・・・


類「きょうも、A、こないの?」

花沢母「えぇ
ほら類、幼稚園の準備しなさい」

類「…っ、はい」




それから一切、高塚家に行く事も
Aに会う事も許されなくなった、俺 。




ーーーーーーーーーー



僕と類が離れ離れになったのは
僕のお母様と類のお母様が言い合いになったのが原因




花沢母「Aを、男の子として育てるべきよ」

高塚母「っ高塚家は代々、女の子の家系なの
今更そんな事したら、高塚の名に傷がつくわ!!!」

花沢母「じゃあ、あの子の人生はどうなってもいいの!?」

高塚母「っ、なにも知らないのに口を挟まないで!
私が間違ってるなんて、そんなこと、!!」




母はそのときからずっと、分かっていた




自分がいちばん、間違っていたという事も





全部全部全部、分かっていた




それから一切、花沢家に行く事も
類に会う事も許されなくなった、僕 。

まだ、離したくない→←知りたいだけ



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (26 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
106人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

トラ吉(プロフ) - flowerさん» ありがとうございます。総二郎ですね!一候補として頑張ってみます。 (2022年1月9日 12時) (レス) id: 4acc2e7d81 (このIDを非表示/違反報告)
flower(プロフ) - こんにちは!いつも楽しく読ませて貰っています。流れ的には花沢類が書きやすいと思いますが総二郎落ちにして欲しいです! (2022年1月6日 10時) (レス) id: 8781bf96ce (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:もりのくまさん | 作成日時:2021年9月23日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。