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story6 ページ7

そらるside



ごめんな、まふ。


俺がさっき言ったことには嘘が含まれている。

“家族の問題に手を出すな”。そう言われたことは事実だ。

だが、“なんにも教えてもらえなかった”わけではない。







『見つけてみせてくださいよ』

『え?』

『本当に兄さんのことを大切に思うのなら、私たち兄妹の問題を見つけて、解決してみせてくださいよ。……“ゴミ捨て場”に行けばいいんです』







“ゴミ捨て場”。

俺がAさんから得られた手掛かりはそれだけだ。


“ゴミ捨て場”とはなんだ?

単純なゴミ捨て場ではないことはわかる。

俺が思うに、二人の間になにかがあったのは、俺がまふまふに出会う前だ。

まふまふは俺に出会う前、どこにいた?



「なあ、まふまふ。……“ゴミ捨て場”、この近くにあったっけ?」



注意深くまふまふの顔を見る。一瞬、顔が強張ったのがわかった。

ああ、今まで、俺はこんなことにも気が付かなかったんだな。



「どうしたんですか、急に。ゴミ捨て場くらい、外に出ればすぐにありますよ」



いつものように笑う。

…やっぱりな。疑惑は確信に変わる。


Aさんが言った“ゴミ捨て場”は不特定多数の“ゴミ捨て場”ではない。

おそらく、この世にたった一つしかない、“ゴミ捨て場”と呼ばれているどこかだ。



「そらるさん。すみません、今日は僕のせいで打ち合わせがなくなっちゃって。明日、空いていますか?」

「あー、ごめん。明日、俺、用事ある」

「え、めずらし…」

「いや、俺だって用事くらいあるから」



笑い交じりに答える。

本当はたった今、用事ができたんだ。


“まふが話してくれるの、待ってるから”。

さっき、そう言ったことを思い出した。

ごめん、また嘘をついたな。



「明日は俺、ちょっと遠出してくるんだ」



話してくれない。なら、自分で見つけるまでだ。

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千々(プロフ) - くまくまちゃんさん» 最初のころの作品で語彙力ドバドバ崩壊なのにそういっていただけるなんて嬉しいです……! コメントありがとうございました! (2020年11月1日 14時) (レス) id: 4401622583 (このIDを非表示/違反報告)
くまくまちゃん(プロフ) - すごいふかいなぁ。神かな?←面白かったです! (2020年9月19日 9時) (レス) id: 8a3f9ddf1c (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - ひきねこさん» こちらにもコメントありがとうございますっっ! たくさんのコメントは本当にモチベに繋がるので嬉しいです……! 神作と思っていただけるのはRONONさんのネタが素晴らしいからですね、上手くネタを生かせたか心配ですけど、そう言っていただけて良かったです! (2020年8月18日 22時) (レス) id: b78eeb1902 (このIDを非表示/違反報告)
ひきねこ - こんにちは 新しい方のから読みに来ましたよ なんですか!?作者様は神作しか書けないんですか!?コホン…凄く良かったです 他のも読みにいきます (2020年8月18日 19時) (レス) id: b9ac26b4ea (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - #よにん。@変人系カップル&シトラ教教組さん» これからも読者さんの期待に応えられるように、誠心誠意頑張らせていただきます……! ありがとうございました! (2020年8月5日 15時) (レス) id: b78eeb1902 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:千々 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/tidierika2/  
作成日時:2020年5月10日 14時

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